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リターゲティング広告の平均クリック率(CTR)は?改善方法も解説

コラム:2024年5月10日

リターゲティング広告 平均クリック率

リターゲティング広告は、コンバージョンに至らなかったユーザーに対してリマインドできる手法です。
一度サイトに訪れたユーザーに広告を表示できるので、工夫次第で今よりクリック率を高めることが可能です。

本記事では、リターゲティング広告の概要やクリック率を改善する方法について紹介します。

リターゲティング広告とは

この項目では、リターゲティング広告の概要を紹介します。

  • リターゲティング広告の仕組み
  • リターゲティング広告の課金の仕組み

リターゲティング広告の仕組み

リターゲティング広告とは
リターゲティング広告は、自社のサイトに来たユーザーに目印となるCookie(※1)を付与し、サイトを離れたユーザーをターゲットにして広告を表示できる手法です

※1「Cookie」
”ユーザーがWebサイトで入力したパスワードやID、クリックしたボタンの種類などのデータ・行動履歴を保存できるもの。Cookieを有効にしておくと、次回の訪問時にパスワードなどを入力する必要がない”

「買い忘れはないですか?」というニュアンスでリマインドできるので、購入を迷いながらサイトから離れたユーザーに対し、購入意欲を再度刺激できます。

広告を表示できるのは、属性やサイトの利用頻度などを基準にユーザーを分類してリスト化した情報を使います。
リストは「買い物カゴに商品を入れたままのユーザー」や「すでに自社サイトで2回以上商品を購入し、1週間ぶりにサイトに来たユーザー」など、条件を細かく設定することが可能です。

ユーザーにCookieを付与するには、専用のHTMLタグをWebサイトに設置する必要があります。

リターゲティング広告についてもっとくわしく知りたい人は、こちらの記事もおすすめです。
リマーケティングとリターゲティングの違い|仕組みやメリットも解説

リターゲティング広告の課金の仕組み

リターゲティング広告の課金の仕組み
リターゲティング広告を表示するための広告費では、「クリック課金」か「インプレッション課金」のどちらかを選ぶ必要があります

クリック課金は「広告がクリックされる」、インプレッション課金は「広告が1,000回表示される」という条件を満たすと料金が発生するシステムです。

クリック課金の代表的な媒体にはキーワードに連動して表示するリスティング広告、インプレッション課金ではディスプレイ広告があります。

それぞれの課金方式の費用対効果は広告の出稿環境や条件によって変わるため、両方を実際に試して「どちらが自社に合うか?」を確かめるのがおすすめです。

【あわせて読みたい】
リターゲティング広告の費用は?課金方式ごとの費用相場も解説

オンラインショッピングのカートは69.82%放棄されている

「ベイマード・インスティチュート」の調査によると、オンラインショッピングでカートに商品を入れたユーザーの69.82%が購入せずに放置しているそうです。
割合として、10人のうち7人がカートに商品を放置する「カゴ落ち」状態で離脱しているといえます。

「BIGCOMMERCE」の記事によると、Eコマースショップはカゴ落ちによって年間180億ドルもの損失が出ているようです。

オンラインショッピングでは、ひとつの商品を購入するときに複数のサイトを見て比較検討することがめずらしくありません。
購入を検討している商品が高額であればなおさらです。

「カゴ落ち」は、この比較検討で競合に負けた場合に起こると考えられます。
また、購入時にかかる手数料や送料が予想以上に高いときも同様です。

カゴ落ち状態のユーザーを購入まで誘導することは、オンラインショッピングの売上を増やすうえで非常に重要といえます。

参考文献:The Keys to Abandoned Cart Recovery and Reducing Lost Sales

カートを放棄したユーザーにはリターゲティング広告が効果的

カゴ落ち状態を購入につなげるには、リターゲティング広告を活用してユーザーにメリットのある提案をするのが効果的です
具体的には、「カゴ落ち状態で離脱する理由」を複数ピックアップし、上位の原因を解消できる提案をリターゲティング広告でユーザーに伝えるといった具合です。

たとえば、「決済ページから離脱したユーザー」のリストを作り、リターゲティング広告で送料無料を提案するといった対応が挙げられます。

カゴ落ちユーザーに対するリターゲティング広告は、ブラウザとモバイル両方で行う必要があるので、複数のリターゲティングチャネルを活用してください。

リターゲティング広告を利用するメリット・デメリットについては以下で詳しく解説していますのでご一読ください。

リターゲティング広告のメリット・デメリットは?運用のポイントも解説!

参考文献:The Keys to Abandoned Cart Recovery and Reducing Lost Sales

リターゲティング広告の平均クリック率(CTR)は?

リターゲティング広告の平均クリック率は、種類や商品によって異なります
広告を表示するリストの質や内容、ユーザーに提案する内容などによってクリックされやすいものとされにくいものがあるからです。

すぐに購入を即決できる安価な商品と、検討時間が長くなりやすい高額商品をくらべてもクリック率は大きく変わります。

ただ、ユーザーの自社商品に対する関心が薄い状態で表示するディスプレイ広告とくらべると、クリック率は10倍高いといわれます。

リターゲティング広告のクリック率(CTR)を改善する方法

この項目では、リターゲティング広告のクリック率を改善する方法について紹介します。

  • グローバルサイトタグを設置する
  • 入札単価を変える
  • コンバージョンに至ったユーザーを除外する
  • バナー広告を改善する
  • アカウントの設計をシンプルにする

グローバルサイトタグを設置する

まずは「グローバルサイトタグ」がすべてのWebページに設置されているかを確認しましょう

設置忘れが起きやすいのは商品一覧ページです。
商品の詳細ページに意識が向き過ぎて、一覧ページへの設置を忘れることがよくあるので注意してください。

また、申込内容確認ページやサンクスページも設置を忘れやすいので、一度確認することをおすすめします。

設置を確認したあとは、管理画面の「オーディエンスマネージャー」でタグが有効になっているかを確認しましょう。
「オーディエンスソースは、過去24時間アクティブです」の状態であれば有効になっています。

入札単価を変える

リターゲティング広告のクリック率を改善するには、入札単価を変更するのも効果的です

入札単価の変更には2種類あります。

ひとつ目は有効期間で変える方法です。
ここでいう「有効期間」とは、サイトを訪れたユーザーを広告の配信対象に登録しておく期間のことです。
この期間が短いほど、CVR(※2)は高くなります。

※2「CVR」
”コンバージョンレートの略。サイト訪問を訪問したユーザーの何割が購入までたどり着いたかをあらわす割合”

二つ目は、決済ページに近いページから離脱したユーザーに表示する広告の入札単価を高くすることです。
決済ページに近いページに移動したユーザーほど、購入する可能性が高いからです。

コンバージョンに至ったユーザーを除外する

リターゲティング広告のクリック率を改善するには、購入やサービス加入に至ったユーザーを除外することも有効です

管理画面で「オーディエンスの除外」を選択し、「閲覧」で「ユーザーがお客様のビジネスを利用した方法」を選べば、除外したいリストを選択できます。

バナー広告を改善する

リターゲティング広告のクリック率を改善するには、バナー広告を改善することも効果的です

リターゲティング広告では、「ああ、あのサイトね」とユーザーに思い出してもらう必要があるため、バナーのデザインが重要です。
会社名・ロゴは必ず入れ、画像やイラスト、コピー、広告文はわかりやすくし、ボタンも押しやすい形やテキストを用意しましょう。

またサイズについても、大きいものほど視認性が上がるので重要になります。
デバイスによって最適なサイズが異なるので、ブラウザであれば「728×90」、モバイルであれば「320×100」などのサイズを試してみてください。

アカウントの設計をシンプルにする

アカウント設計をシンプルにするのも、リターゲティング広告のクリック率改善に効果的です
アカウントの構成を可能な限りシンプルにして機械学習を活用できれば、効果は出やすくなります。
リストを複数の広告グループに分けて管理するのではなく、ひとつのグループですべて管理した方が多くのインプレッションを蓄積できるからです。

多くのインプレッションを蓄積できれば機械学習の効率も上がり、配信効率も上がります。

特にGoogle広告はAI機能が発達しているので、アカウント設計の構造はシンプルにしましょう。

まとめ

リターゲティング広告は、オンラインショッピングのカゴ落ちによって生じる損失をおさえる効果が期待できます
具体的には、他社と比較検討しているユーザーや購入時の手数料・送料が気になって購入に至らないユーザーに刺さる提案ができると、自社のサイトで商品を買ってもらえます。

カゴ落ちを防止して購入につなげられれば、確実に売上がアップするでしょう。

そのためには、広告を表示するリストの量と質を高め、それぞれのユーザーに刺さるメリットを考える必要があります。

ただ、これらの作業をうまくやるには、ある程度の広告運用の知識と経験が必要です。
運用知識と経験が不足している状態でリターゲティング広告を運用すると、試行錯誤が必要になるため、しばらく我慢の期間が続きます。

このようなときは、豊富な運用知識・ノウハウ・実績を持つ広告代理店に相談するのがおすすめです。
弊社なら、質の高いリストの作成から、離脱するユーザーの属性やアクションにあわせて効果的な提案内容を用意できます。

ご相談いただくだけでも、カゴ落ちを解消する見通しが見えて来るでしょう。
御社の課題を改善するためにも、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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この記事を監修した人

株式会社Hew One’s Way(ヒューワンズウェイ)のマーケティング部

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