【リスティング広告】予算消化できないのはなぜ?原因と対処法を徹底解説
リスティング広告はあらかじめ予算を決めて出稿する広告媒体ですが、運用の設定によっては、予算をバランスよく消化できないケースがあります。
本記事では、リスティング広告で予算消化ができていないときの原因や対処方法について紹介します。
また、効率よく予算消化するときのポイントも解説しますので、ぜひ参考にしてください。
予算消化ができていないときの主な原因
まず、リスティング広告で予算消化ができないときに考えられる原因を3つ紹介します。
- 【原因①】入札単価が低い
- 【原因②】配信キーワードの検索ボリュームが少ない
- 【原因③】品質スコアが低い
【原因①】入札単価が低い
リスティング広告は、設定した入札単価でオークションを行い、競合と競り合います。
設定した入札単価が低過ぎると、当然オークションにも勝ちにくくなります。
広告が表示されない状態が続けば、予算が消化されることもありません。
リスティング広告における適切な入札単価は、キーワードの人気度や入札の時期、業界、地域、競合の規模等によって日々変化しています。
予算を適切に消化するためには、入札単価の変化を常にキャッチアップして調整することが大切です。
【原因②】配信キーワードの検索ボリュームが少ない
配信するキーワードの検索ボリュームが少な過ぎる状態を「キーワードサスペンド」といいます。
検索ボリュームが少な過ぎると、ユーザーが行う検索と自社の広告に関連がないと判断されるため、広告の配信が停止する可能性があります。
配信が停まると十分な検索ボリュームが確認できるまで広告が表示されないので、当然、予算も消化されません。
検索ボリュームを増やすには、設定するキーワードの数を増やすのがおすすめです。
自社の広告運用の戦略に沿ってターゲットが検索しそうなキーワードをピックアップし、ボリュームが十分なものを追加してみましょう。
検索ボリュームが足らないからといって闇雲にキーワードを追加しても予算を無駄に消費してしまうことになり、CPAも高騰してしまうので注意してください。
キーワードの語句を調整するのもおすすめです。
たとえば、ロングテールキーワードのような複数の語句を組み合わせたキーワードの場合、部分的に語句を変更したり組み合わせを変えたりすると改善される可能性があります。
【原因③】品質スコアが低い
リスティング広告で自社の広告を配信するには、入札単価によるオークションで競り勝つ他、広告文の品質も一定のレベルが求められます。
広告文の品質を「品質スコア(※1)」といい、このスコアと入札単価の額を基に広告ランク(※2)が決定されます。
※1「品質スコア」
”広告の「品質」の目安をスコアで表示する診断指標。1~10段階で評価され、広告文や誘導先のランディングページの内容とユーザーの検索意図の関連性が高いほど指標も高くなります。”
※2「広告ランク」
”広告の掲載順位を決定するオークションで使われる値。
「入札単価×品質スコア(1-10段階)+広告表示オプションの効果」で算出されます。
広告表示オプションとは、タイトルや広告文等の構成要素以外の付加情報をリスティング広告の下に表示できる機能です。”
品質スコアの評価が高ければ入札単価が多少低くても広告が配信される可能性が高まります。
ただ、品質スコアを上げることは簡単ではないため、入札単価を調整する方が現実的です。
予算消化できていないときの対処法
この項目では、リスティング広告の運用で予算の消化がうまくできないときに行うべき方法を3つ紹介します。
- 【対処法①】入札単価の引き上げ
- 【対処法②】配信キーワードの追加
- 【対処法③】日予算の増額
【対処法①】入札単価の引き上げ
予算消化がうまくいかないときは、入札単価を引き上げるのがもっともオーソドックスな方法です。
入札単価は「上限クリック単価(※3)」とも呼ばれます。
※3「上限クリック単価」
” 広告の1クリックあたりの支払い上限額。”
上限クリック単価を引き上げればオークションにも勝ちやすくなるので、それだけ多くのリスティング広告を出稿できます。
広告を出稿する回数を増やせれば、その分だけ予算を消化することが可能です。
オークションでの競り合いに勝つためにそれぞれの競合の上限クリック単価を調べ上げ、可能な限り超えられる金額を設定しましょう。
自社の上限クリック単価が競合より高ければ広告ランクも上がるため、より効率的に広告を表示できます。
【対処法②】配信キーワードの追加
配信キーワードを追加すれば検索ボリュームを増やせる他、広告の配信対象となるターゲットを広げることが可能です。
対象となるターゲットが広がればその分だけ広告が表示される回数も増えるため、スムーズに予算を消化できるでしょう。
ターゲットの範囲を広げるときは、コンバージョンだけを狙うのではなく商品の認知度向上も併せて狙うのがおすすめです。
ターゲットの範囲を広げることは、購入意欲の高いユーザーだけを対象にするのではなく、ニーズはあっても購入意欲がまだ高まっていないユーザーにもアプローチするからです。
言わば、濃い見込み客だけでなく薄い見込み客にもアプローチするわけです。
薄い見込み客にコンバージョン狙いの広告文を表示しても、効果はあまり期待できません。
ピックアップしたキーワードを濃い見込み客向けと薄い見込み客向けにそれぞれ分類し、それぞれの目的に合わせた広告文を用意して広告を出稿するのがおすすめです。
【対処法③】日予算の増額
予算をうまく消化するためには、あえて1日の予算額を増額することも有効です。
当然のことですが、広告出稿で設定する予算は、ただ単に消費するためのものではありません。
コンバージョン獲得や認知度向上等の目的達成に役立ってこそのものです。
たとえば、1日の予算額が少な過ぎると午前中の配信だけで予算を使ってしまい、午後は配信できないといったことも起こり得ます。
配信が午前中だけで終わってしまうと、その分だけコンバージョン獲得の機会や認知度向上の機会を失うことになります。
予算消化を生産性の高いものにし、機会損失を防止するためには、日予算の額を適切に設定することが大切です。
予算を使い切るだけでは不十分!CV獲得を優先する
リスティング広告は、コンバージョンの獲得を目的に出稿するものです。
リスティング広告の予算がコンバージョン獲得のために用意するお金である以上、コンバージョン獲得に繋がる使い方をするべきといえるでしょう。
ただ企業の広告運用担当としてリスティング広告を出稿する場合、期ごとに予算が決まっていることも多く、予算を使い切らないと来期の予算が減ってしまうこともあります。
申請した予算より実際に使用した金額が少なかった場合でも、広告運用の戦略や見通しの甘さを指摘されて評価を下げられてしまうケースも考えられます。
広告運用の現場においては、あえて予算を使い切ることを求められることも多いです。
しかし、どのような状況であっても予算消化だけを目的にした運用はナンセンスであるといわざるを得ません。
リスティング広告の予算は、あくまでもコンバージョン獲得に繋がる使い方をしましょう。
効果的に予算消化するためのポイント
この項目では、予算消化を効果的に行うためのポイントを4つ紹介します。
- 【ポイント①】予算進捗を毎日把握する
- 【ポイント②】CVに繋がりやすいキーワードで配信を強化する
- 【ポイント③】新しい施策を試してみる
- 【ポイント④】広告代理店に依頼してみる
【ポイント①】予算進捗を毎日把握する
効果的に予算を消化するためには、まず現時点での日々の予算進捗を把握しましょう。
状況を改善するには、まず現状を把握することが重要だからです。
予算進捗は、Google広告やYahoo!広告の管理画面でアカウントごとに管理します。
月間の予算を日割りし、1日に使うべき予算がしっかり使えているかを確認するのが一般的です。
確認する日までに使った1日あたりの平均額に月の日数を掛けて計算する方法もあります。
予算消化の計算をするときは神経質に1円単位まで計算する必要はなく、予算消化の進捗さえ確認できれば問題ありません。
【ポイント②】CVに繋がりやすいキーワードで配信を強化する
予算進捗を把握した結果、月末までに予算の消化ができそうにないときは、広告の配信を強化するのがおすすめです。
主な事例を挙げると以下のとおりです。
- 日々の目標はクリアしているが、1日の予算が足りないために午前中で配信が停止するときは、1日あたりの予算を増額して午後も配信できるように調整する
- 1日配信は問題なくできるが、広告の表示回数が物足りない、広告の掲載順位が低いといった問題がある場合は入札単価を上げる
入札単価を上げれば広告の掲載順位が上がったり、表示回数が増えたり等の効果が見込めるので、広告のクリック数やコンバージョンの獲得数の増加も見込めます。
配信するキーワードについては、コンバージョン獲得といった成果に繋がりやすそうなキーワードを優先しましょう。
【ポイント③】新しい施策を試してみる
予算が余っているなら、気になっている新機能を試すためのキャンペーン(※4)を作成して小額で運用し、コンバージョン獲得が期待できるなら本格運用に移行するという方法もあります。
※4「キャンペーン」
”広告を管理するための単位。キャンペーンは入札単価や予算、ターゲット等の広告運用の基礎部分を設定する。”
Google広告やYahoo!広告は、キャンペーンを複数作成したりキーワードごとに広告文を変えたりできます。
新しい機能や配信設定を試すために、新規のキャンペーンを作成して予算を使うのもおすすめです。
【ポイント④】広告代理店に依頼してみる
予算が余っている状態なら、あえて新しい運用方法を試してみるのもおすすめです。
予算消化がうまくいかないということは、運用がうまくいっていない状態ともいえるので、新しい運用戦略や広告媒体を試してみるのも一手です。
ただ新しい運用戦略や広告媒体を試すには、それなりの事前知識が必要になります。
リスティング広告の運用を行いつつ、他の業務をこなさなくてはいけない企業も多い中、新しいことに挑戦するリソースを確保することは容易ではありません。
このようなときは、リスティング広告運用を代行してくれる企業への依頼を検討してみてください。
リスティング広告の運用を代行する代理店は、多くの実績とノウハウを持っているので、リスティング広告の運用に関する最適解を知っています。
これまでの実績とノウハウを駆使して課題や改善点を明確にし、それらを解消するために最適な運用を行ってくれます。
弊社は、Google広告、Yahoo!プロモーション広告の代理店として広告運用しております。
リスティング広告の効果的な運用で、お客様のビジネス成長をサポートします。
詳細やお見積りのご要望には迅速に対応いたしますので、お気軽にお問い合わせください。
まとめ
リスティング広告の予算消化は、コンバージョンを獲得するために行うべきものです。
日々の予算をうまく消化できないからといって、予算を使うことが目的になってしまうのは本末転倒です。
本記事では、本来の目的に沿った予算消化の方法やポイントを紹介しましたが、それでも運用に自信のない企業の方は運用代行の代理店に相談してみることをおすすめします。
運用の代行だけでなくアカウントの診断や運用に関するアドバイスも行ってくれるので、自社で試行錯誤するよりも早く最適解を得られるでしょう。
リスティング広告でお悩みの方は、まず弊社の集客実績をご覧ください。