コラム

企業のオウンドメディアの成功事例を分野別に徹底解説

コラム:2022年6月6日

企業 オウンドメディア 事例

現在、集客や求人に悩んでいる企業のなかで、オウンドメディアの導入を検討している企業も多いのではないでしょうか。

オウンドメディアは集客や求人に役立つといわれていますが、9割のオウンドメディアは成果につながっていません。

では、オウンドメディアを通じて成果を上げている企業はどのような施策を行っているのでしょうか?

今回は企業のオウンドメディアの成功事例を分野別に紹介していきます。

ブランディングに成功したオウンドメディア事例

本章では、企業のブランディングに成功したオウンドメディアを紹介していきます。

【ブランディング①】サイボウズ式

サイボウズ式とは、「サイボウズ」が運営している「新しい価値を生み出すチーム」をコンセプトとしている情報サイトで、ブランディングに成功したオウンドメディアとしてよく紹介されています。

発信内容としては、多くのユーザーが共感するコラム記事やインタビュー記事が中心となっており、「新しい価値を生み出すチーム」のためのIT情報を配信することが運営の軸となっています。

サイボウズでは、サイト運営により利益を上げることを目的としておらず、ユーザーと企業をつなげることを目的としたコンテンツ作成に注力しています

このような一見変わったサイト運営が話題を呼び、「働きがいのある会社」や「ダイバーシティ経営企業100選」などに選出され認知が広がっただけでなく、採用面でも大きな効果が出ています。

【ブランディング②】THE BAKE MAGAZINE

THE BAKE MAGAZINEとは、チーズタルト店として人気な「BAKE」が運営しているオウンドメディアです。BAKEが人気店になっていった経緯や今後の目標をコンテンツとして配信することで、多くの新しい人材を取り入れることを目的に運営されています。

THE BAKE MAGAZINEの配信内容は、主に既に食産業で活躍している先駆者へのインタビュー記事です。初投稿で驚異の2万PVを達成し、月間では約7万PVと、”食”を中心に配信しているオウンドメディアの中ではトップクラスのPV数を獲得しました。

オウンドメディア運営によって、多くのユーザーに認知が広がったため、求人サイトに依頼をせず自社サイト経由で求人を行うことができるようになりました。それに加え、取材等のイベント依頼も増加しました。

【ブランディング③】北欧、暮らしの道具店

北欧、暮らしの道具店は、北欧雑貨や食器を扱うECサイトです。自社集客・脱モールを目的としており、ECサイト自体をオウンドメディア化しています。

発信内容は、新商品の告知・役に立つ収納術・スタッフのコラム記事など、ユーザーに役立つ多くの内容を配信しています。

商品の売上やサイトのPV数に振り回されることなく、ユーザーとの関係を構築していく中で自社が取り扱う商品の売上につなげることを目的としており、ECサイト一体型という珍しさからも注目度の高いオウンドメディアとなっています。

また、Facebook・Twitter・InstagramなどさまざまなSNSも導入しており、新しいものにいち早く挑戦している企業だといえます。

 

採用促進に成功したオウンドメディア事例

本章では、企業の採用促進に成功したオウンドメディアを紹介していきます。

【採用促進①】メルカン

メルカンは、フリマアプリとして有名なメルカリの「はたらく」をテーマにしたオウンドメディアです。

発信内容としては、企業紹介・研修内容・イベント情報など、メルカリのことをいろいろな側面から知ることができるコンテンツを配信しています。

自社の情報を配信することによって、採用だけでなく、社内のコミュニケーション改善など副次的効果も出ています。また、基本的にKPIを設定しておらず、メルカリに合ったメディアを地道に配信し続けていることが成功の秘訣といえるでしょう。

【採用促進②】CAREER HACK

CAREER HACKは、転職サイトなどを手掛けている「エン・ジャパン」が運営している「Web・IT業界で働く人々の人生を少し豊かにする」ことをコンセプトとしているオウンドメディアです。

今後採用の需要が広がるであろう次世代のWeb・IT業界を担うエンジニアやデザイナーに向けて、人生を豊かにするキャリアにつながるコンテンツを配信しています。

具体的な配信内容としては、Web・IT業界の先駆者にインタビューをし、新しいキャリアの可能性や人生を豊かにするライフスタイルについてのコンテンツを中心に配信しています。

Web・IT業界は常に変化しており、その変化に付いていけるよう、独自の切り口から海外の事例やAI記事などのトレンド記事も提供しています。

【採用促進③】ジモコロ

ジモコロは、地域密着型求人サービスを提供している「アイデム」とさまざまな面白いコンテンツを制作する「バーグハンバーグバーグ」が共同で運営しているオウンドメディアです。

配信内容は、地域で魅力的な場所・仕事・小ネタを中心に配信しています。

アイデムは、より多くのユーザーから求人に応募してもらうために「求人=アイデム」という認知になるための施策を考えました。それが共同運営をしているバーグハンバーグバーグの面白記事です。

求人サイトに面白記事を含めることで、他のサイトとの差別化を図り、今ではバイト及び正社員に求人応募するユーザーの約10%がジモコロ経由となりました。

 

見込み客の獲得に成功したオウンドメディア事例

本章では、見込み客の獲得に成功したオウンドメディアを紹介していきます。

【見込み客①】ferret

ferretは、SaaS事業や各種メディア事業を手掛けている「ベーシック」が運営しているオウンドメディアです。オウンドメディアを通して、Webマーケターからの認知を広げ、将来的に自社サービスを利用する見込み客を獲得することをコンセプトとしています。

主なコンテンツ内容としては、現代のWebマーケティング戦略に必要不可欠である「SEO対策」や「SNSマーケティング」などWebマーケター向けのコンテンツを配信しています。

ferretでは、コンサルタント事業で蓄積されたノウハウを活かし、運用開始から半年で月間100万PV、4年後には月間500万PVを達成しました。将来見込み客になるであろうWebマーケター向けのコンテンツを充実させ、実際に見込み客を獲得することができた成功事例だといえるでしょう。

【見込み客②】ボーグル

ボーグルは、官公庁や企業への福利厚生業務の導入や代行を行っている「ベネフィット・ワン」が運営しているオウンドメディアです。見込み客獲得が課題である一方で、広告施策のCPAが悪かったためオウンドメディアを導入しました。

発信内容としては、働く環境に悩んでいる企業の人事担当者向けに有益なコンテンツを作成し、サービス導入のメリットや導入事例などのコンテンツを中心に配信しています。

また、ボーグルではカテゴリーを分かりやすく分類しており、ユーザーが必要な情報を素早く得られるサイト設計にしました。その結果、見込み客の獲得数を向上させることができました。どのコンテンツも質が高く、ユーザーの信頼を得やすくなったことも成功の要因の1つといえるでしょう。

【見込み客③】ボクシルマガジン

ボクシルマガジンは、SaaSプラットフォームの提供事業を手掛けている「スマートキャンプ」が運営しているオウンドメディアです。

ボクシルマガジンでは、BtoB企業でクラウド型サービスの導入を悩んでいる担当者を対象としており、さまざまなツールの基礎知識を提供しています。配信内容としては、自社のツールも含めた比較的メジャーなツールの特徴や価格のコンテンツなどを配信しており、ユーザーが検索しやすいキーワードを積極的に使用しています。

また、新規記事の作成だけではなく、既存記事のリライトを行ったことも成功の要因といえるでしょう。リライトを行うことで、検索エンジンに再評価を促すことができ、サイトの評価を向上させることができます。

このような施策により、月間1000万PV以上を達成しました。サイトを訪れるユーザーが増え、多くの見込み客を獲得することも成功しました。

【見込み客④】侍エンジニア塾ブログ

侍エンジニア塾ブログは、プログラミングスクールを手掛けている「株式会社侍」が運営しているオウンドメディアです。オウンドメディアを通して、プログラミングスクールの集客力強化をコンセプトとしています。

侍エンジニア塾ブログのコンテンツは、非常にSEOを意識したサイト構造となっており、検索エンジンに評価されやすいものを多く掲載しています。このような施策により、月間300万PVを超えるなど大きな成果を収めました。

しかし、SEOを意識しすぎたコンテンツは、ユーザーにとって読みづらい記事が多く、肝心のプログラミングスクールに関する記事の質が低いなど、ユーザーのエンゲージメントを大幅に低下させることとなりました。

SEO対策は検索順位を向上させるための重要な施策ですが、やりすぎると侍エンジニア塾ブログのようにユーザーのエンゲージメントを低下させることとなるため注意が必要です。

 

SNSの活用でファンの獲得に成功したオウンドメディア事例

本章では、SNSの活用でファンの獲得に成功したオウンドメディア事例を紹介していきます。

【SNS➀】LIG

LIGは、東京都を拠点としているWebサイト制作会社です。現在、Webサイト制作会社の数は増加傾向にあり、他社との差別化が非常に難しい業種となっています。

そこでLIGは、オウンドメディアを通してファンを増やし、他社との差別化を図りました。発信内容としては、Web制作関連・ビジネス・会社紹介など統一感のある内容となっています。

現在ではFacebookのいいねが6万件を超えているなど、SNSを活用したファンの獲得にも注力しています。

【SNS➁】TERIYAKInews

TERIYAKInewsは、堀江貴文さんがプロデュースしているグルメアプリに載せきれない情報を配信しているオウンドメディアです。「本当においしいお店が探せるサービス」をコンセプトに、おすすめの飲食店を紹介した記事を投稿しています。

そんなTERIYAKInewsのTwitterのフォロワーは5万人、Facebookのいいねは4万人などSNSを活用したファンの獲得に成功しています。

【SNS③】FASHION HEADLINE

FASHION HEADLINEは、「三越伊勢丹ホールディングス」と「イード」の共同出資により実現したオウンドメディアです。衰退傾向にある百貨店業界を再建したいという思いをもとに、ファッション・美容・食・ライフスタイルなどさまざまなコンテンツを提供しています。

FASHION HEADLINEはSNSから流入するユーザーも多く、運営開始から2年で300万PVを達成しました。

SNSでは、パリコレや上海の展示会取材などの写真が掲載されており、こだわった写真などがシェアにつながっていると考えられます。

 

まとめ

今回はオウンドメディアの成功事例を紹介させていただきました。

上記の成功事例を見て分かる通り、オウンドメディアの目的や成果は各メディアで異なります。オウンドメディアを運営する際は、目的からサイト設計を行いKPIを設定することをおすすめします。

目的やKPIを明確にすることで、行うべき施策や改善事項が見えやすくなり、効率的にオウンドメディアを運営することができます。

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