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予算はいくら必要?リスティング広告にかける費用計算方法を紹介

コラム:2024年8月19日

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リスティング広告の予算を決める際、「何を重視してどのように決めればいいのか」悩む人は多いです。
計算方法や決め方は複数あるため、実際にリスティング広告運用の予算立てに苦労している人の話はよく聞きます。

そこで本記事では、リスティング広告のクリック単価が決まる仕組みや具体的な予算の計算方法を紹介します。
またリスティング広告の費用相場、リスティング広告の費用を抑える施策なども解説しますので、ぜひ参考にしてください。

リスティング広告の「クリック単価」が決まる仕組み

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リスティング広告のクリック単価は、競合とのオークション(※1)で決まる掲載順位の影響を受けます

※1「リスティング広告のオークション形式」
”一つのキーワードの広告枠を複数の広告主が争う場合、入札単価(上限クリック単価)と広ランク(広告の掲載順位を決める指標)で掲載可否や順位を決める仕組み”

例えば、以下のような状況を考えてみましょう。

  • 入札単価は二番目に高く、広告ランクが一番高いA社
  • 入札単価は一番高く、広告ランクが二番目に高いB社
  • 入札単価が一番低く、広告ランクも一番低いC社

上記の場合、掲載順位はA→B→Cの順になります。

クリック単価は、このようなオークションによる掲載順位をもとにして決まります。

クリック単価の計算式は以下のとおりです。
「自社広告一つ下の広告の広告ランク ÷ 自社広告の品質スコア + 1」

たとえば、自社広告一つ下の広告の広告ランクが900で自社広告の品質スコアが9の場合、「900÷9 + 1」でクリック単価は101円になります。
リスティング広告は、広告が1回クリックされるごとに料金が発生する「クリック課金制」を採用しているため、この例では1回のクリックにかかる費用は101円です。

1日に20回クリックされた場合は2020円が1日に必要な予算となり、この状態で1ヶ月運用すると30日で60,600円なので、これが月の広告費として必要になります。

リスティング広告の費用は「クリック単価×クリック数」で決まるので、「クリック単価が決まる仕組み」をよく理解した上で、リスティング広告の費用計算を行うことが重要です。

予算はいくら必要?リスティング広告にかける費用計算方法

この項目では、リスティング広告にかける費用の計算方法を紹介します。

  • 【費用計算①】成果1件あたりの収益額×目標成果数
  • 【費用計算②】目標クリック数×クリック単価
  • 【費用計算③】目標成果数÷コンバージョン率×クリック単価

【費用計算①】成果1件あたりの収益額×目標成果数

リスティング広告にかける費用は「成果を1件獲得するために必要な費用(CPA(※2))」と「どれくらいの数の成果を獲得したいのか」で費用を計算します。

※2「CPA」
”Cost Per Actionの略で顧客獲得単価のこと。 顧客や成果を獲得する際、1人あたりにかかる費用”

計算方法は以下のとおりです。

「CPA×目標成果数」=広告予算

広告の計算例を挙げると以下のようになります。
「CPAを4,000円に設定し、月間目標成果数を50に設定した場合、一ヶ月に必要な広告費は20万円になる」

この計算方法では、CPAが利益を超えてしまうと赤字になります。
成果1件の利益が5,000円の場合、設定するCPAが5,000円を超えないように注意しましょう。

目標CPAの設定方法

【費用計算②】目標クリック数×クリック単価

この計算方法は、リスティング広告運用における目標が決まっていないときや、ランディングページの誘導が目標の場合に有効なものです。

計算方法は以下のとおりです。

「目標クリック数×クリック単価」=広告予算

たとえば1日の目標クリック数を30回に設定し、クリック単価を101円とすると1日の費用は3,030円となり、月の予算は90,900円となります。

想定されるクリック単価は狙うキーワードによって異なるため、Googleキーワードプランナーなどを使って調べます。
このツールでは想定クリック単価の他、キーワードの想定クリック数や検索ボリュームなども確認することが可能です。

【費用計算③】目標成果数÷コンバージョン率×クリック単価

この計算方法は、「リスティング広告のクリックからコンバージョンにつながる割合は約1%といわれている」という仮説をもとにしたものです。
この割合をコンバージョン率といいます。

計算方法は以下のとおりです。

「目標成果数÷コンバージョン率×クリック単価」=広告予算

この計算方法で、クリック単価を120円、月間目標成果数を15件とした場合の結果は以下のとおりです。
(15÷1%)×120=180,000

ただ、コンバージョン率1%はあくまでも目安であり、商材や業界などによって大きく異なります。
そのため、自社の商材や業界のコンバージョン率を調べて計算することが重要です。

業界別の平均CVR

そもそもリスティング広告の費用相場は?

リスティング広告の費用相場は月に20~30万円です。

たとえば、自社が月額30万円の予算でリスティング広告を運用すると、1日あたりの予算は1万円です。
この状態で、クリック単価100円でリスティング広告を運用すると、1日に100回以上のクリック数の獲得が見込めます。

先述の「100回のクリックにつき1件のコンバージョンを獲得できる」に照らし合わせると、月間30万円の予算を用意すれば、1日1件のコンバージョンを獲得できる計算です。
月に換算すると30件のコンバージョンを獲得できることになります。

ただこれはあくまでも机上の話であり、現実はこのような結果になるケースは少ないです。実際の運用ではクリック単価が一定でない場合や、広告の配信状況によってクリック数が変動することもありますので、常に100回以上のクリックが保証されるわけではありません。

費用相場はあくまでも自社の費用を決める目安と捉えましょう。

【合わせて読みたい】
リスティング広告費用の相場・目安とは?費用対効果を高める方法も解説

リスティング広告の費用を抑える4つの施策

この項目では、リスティング広告の費用を抑える施策を4つ紹介します。

  • 【施策①】除外キーワードを設定する
  • 【施策②】マッチタイプを設定する
  • 【施策③】広告の品質を上げる
  • 【施策④】ターゲットを絞り込む

【施策①】除外キーワードを設定する

リスティング広告の費用を抑えるには、除外キーワードの設定が効果的です。
除外キーワードを設定しておけば、自社の広告運用の目標から外れたキーワードへの広告出稿を防げます

たとえば、新規ユーザー獲得が目標の広告運用で「商品名 ログイン」といった既存ユーザー向けのキーワードを除外するなどが該当します。
このようなキーワードでは、新規ユーザーはほぼ獲得できないと予想できるので、除外キーワードに設定すべきです。

除外キーワードを設定しておけば、無駄な広告の出稿を防げるので、広告費の浪費防止につながります。

【施策②】マッチタイプを設定する

リスティング広告の費用を抑えるには、マッチタイプを設定することも有効です。

リスティング広告のマッチタイプには、以下の3つがあります。

  • 部分一致
  • フレーズ一致
  • 完全一致

上記のうち、登録したキーワードと検索クエリ(※3)が完全に一致したときにのみ広告が配信される完全一致でキーワードを登録すると、広告費の抑制につながります

※3「検索クエリ」
”検索エンジンで検索するときに入力する単語や文章”

【合わせて読みたい】

リスティング広告の「部分一致」と「フレーズ一致」の違いは?効果的な活用方法も解説

【施策③】広告の品質を上げる

リスティング広告の費用を抑えるには、広告の品質を上げることも重要です。
広告の品質が上がれば広告ランクも上がるため、入札単価を低く抑えても広告が上位に表示されるからです。
入札単価を低く抑えられれば、広告費用を抑えることにもつながります。

広告の品質を決める3つの要素は以下のとおりです。

  • 推定クリック率
  • 広告と遷移先のサイトとの関連性
  • ランディングページの利便性

上記の要素を高めるためには、「広告文や見出しをユーザーの関心を引く内容にする」や「遷移先のサイトをユーザーニーズにマッチさせる」などの取り組みと改善が必要になります。

【合わせて読みたい】

品質スコアを上げるための3つの施策を解説

【施策④】ターゲットを絞り込む

リスティング広告の費用を抑えるには、ターゲットを絞り込むことも大切です。
ターゲットを絞り込めば無駄な広告配信を抑えられるので、広告費の節約になります

リスティング広告で設定できる主なターゲット設定は以下のとおりです。

  • 地域
  • 時間
  • デバイス
  • 年齢
  • 性別

自社ターゲットの属性やライフスタイルを予想しながら上記の内容を設定し、最適なターゲティングを行いましょう。

【合わせて読みたい】
高騰したCPCを下げる8つの改善策を解説

リスティング広告運用を広告代理店に依頼するのは損?

リスティング広告の代理店運用と自社運用のメリット・デメリットは以下のとおりです。

代理店運用 自社運用
メリット ・最新の情報を共有してくれる
・社内に運用担当者の雇用が不要
・類似事例の情報を聞ける
・代理店手数料がかからない
・社内にノウハウがたまりやすい
・制作チームと連携しやすい
デメリット ・代理店手数料がかかる
・社内にノウハウがたまらない
・自社ビジネスの理解に時間が必要
・専任の担当者が必要
・雇用コストがかかる
・業務の引継ぎが難しい

リスティング広告に関するノウハウのない企業が自社運用を行う場合、ノウハウや知識が蓄積されるまで成果が出ない日々が続きます。
その間にかかる広告費は、成果を度外視した投資といえます。

しかし広告代理店に依頼した場合、プロが運用するので、クリック単価やコンバージョン率を最適化した費用対効果の高い運用が可能です。

いきなり広告代理店にまかせる判断がつかない場合は、まず自社で運用し、コンバージョン数が伸びない場合などに改めて広告代理店への依頼を検討するのがおすすめです。

まとめ

リスティング広告の費用を決めるときは、相場を参照しつつ、自社の運用目標などを考慮して計算方法を選ぶ必要があります
また、広告の費用対効果を高めるために、除外キーワードやマッチタイプの設定、広告の品質向上、ターゲットの絞り込みなども合わせて行うことが重要です。

自社にノウハウがない場合、ある程度慣れるまで時間がかかりますが、その期間を投資と捉えることも可能です。

ただ、「投資と捉える余裕はない」「すぐにでも成果を出したい」と望むなら、やはり広告運用の専門家である広告代理店の利用をおすすめします。

弊社は、リスティング広告運用全般に精通しております。
これまで多くの企業様のリスティング広告運用を成功に導いてきました。

お問い合わせの際は御社の業界や商材、現在の運用状況、課題や悩みなどをお伝えください。
これらの情報をもとに、御社に最適な運用プランを提案いたします。

ぜひお気軽にご相談ください。

この記事を監修した人

株式会社Hew One’s Way(ヒューワンズウェイ)のマーケティング部

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