弁護士の集客方法7選|問い合わせを増やすためには何をすればいい?
司法制度改革によって弁護士の有資格者が増えたことで、「弁護士として生計を立てられない人」が増えています。
本記事では、弁護士の収入が増えない理由や集客の重要性などを紹介します。
また、弁護士が集客するときの具体的な手法やWEB集客がおすすめな理由なども解説しますので、ぜひ参考にしてください。
弁護士が「食えない」「儲からない」と言われる理由
この項目では、弁護士が経済的に苦しくなりやすい理由について紹介します。
- 【理由①】弁護士の数が増加している
- 【理由②】裁判の件数が減少傾向にある
- 【理由③】他の士業が行える業務が増えた
【理由①】弁護士の数が増加している
弁護士が「儲からない」理由のひとつは競合が多いことです。
2006年の司法制度改革から司法試験の合格者が増加し、弁護士の数も急速に増えています。
司法試験合格者の数が増えても裁判官や検察官の枠には限りがあるため、司法修習を終えて裁判官・検察官にならない人のほとんどは弁護士になります。
そのため、今も弁護士は増え続けているのです。
日本弁護士連合会の発表では、2006年時点で22,000人ほどだった弁護士の数が、16年後の2022年時点では倍の約44,000人になっています。
弁護士の数が増え続ければ、案件受注の競争激化は必須です。
この競争に勝てない弁護士は、当然、経済的に苦しくなります。
【理由②】裁判の件数が減少傾向にある
弁護士の収入源となる案件の数が、減少傾向にあるのも理由のひとつです。
たとえば、弁護士にとって割りの良い案件だった「過払い金返還請求(※1)」も、2010年頃には案件数が減少しています。
※1「過払い金返還請求」
”債務者が消費者金融に対して払いすぎた利息の返還を求める請求。2000年代後半から案件数が増加していた”
裁判関連の案件についても上記画像を見ればわかるように、平成30年ごろから令和2年あたりにかけて件数が大幅に減っています。
翌年の令和3年には多少持ち直していますが、令和4年にはまた減少している状況です。
さらに、景気の低迷が長く続く影響もあり、弁護士の顧問契約先も減少傾向にあります。
弁護士の数の増加に反比例する形で顧問先が減少していることも、弁護士が経済的に苦しくなる原因でしょう。
【理由③】他の士業が行える業務が増えた
近年の法改正によって、弁護士の独占業務の一部が他の士業に解放されたことも理由のひとつでしょう。
具体的には、「裁判手続き代理業務」の一部を司法書士が担当できるようになり、「紛争解決手続き業務」の一部の法律事務を行政書士が担当できるようになっています。
これらの弁護士業務の一部が独占ではなくなったことで、結果として案件数の減少にもつながっている可能性があります。
このような状況も、弁護士間の競争をさらに激化させる要因になっていると言えるでしょう。
弁護士の集客の重要性
画像出典:近年の弁護士の実勢について
弁護士の集客の重要性は、30代以下の弁護士ほど高まっていると言えます。
上記の画像を見るとわかるように、弁護士の案件獲得経路の主な部分は「知人依頼者の紹介」です。
この経路は、これまで弁護士のキャリアを積む上で、さまざまな人と関わってきた年齢の高い弁護士が有利と予想できます。
顧問先の獲得についても、同じことが言えるでしょう。
一方、30代以下の弁護士に注目すると、WebサイトやSNSを活用した集客の割合が増加しています。
これらのプラットフォームが、新たな顧客層にアプローチするための有効な手段になっているようです。
安定的な案件紹介につながる人脈を構築できていない30代以下の弁護士こそ、デジタルマーケティングを駆使した集客の重要性が高いと言えます。
弁護士の集客方法
この項目では、弁護士の集客方法を7つ紹介します。
ホームページの制作とSEO対策
弁護士の集客においても、まずはホームページを制作し、見込み客を呼び込むためのSEO対策が重要になります。
ホームページを制作し、SEO対策を施した状態でネットにアップしておけば、GoogleやYahoo!などの検索エンジンの検索結果上位に表示されます。
ホームページが上位に表示されればユーザーの目に留まる機会も増えるため、新規の見込み客も獲得しやすくなります。
SEO対策については、下記の記事でくわしく解説しています。
ブログの掲載とコンテンツSEO
ブログ・コンテンツSEO(※2)も弁護士の集客に有効な手段です。
※2「コンテンツSEO」
”有益なコンテンツを継続的に投稿して本数を増やすことで、検索エンジンからの評価を獲得してユーザーを集める手法。ブログもそのひとつ”
ブログや他のコンテンツで法律関連のお役立ち情報や日常の業務に関する内容を投稿すれば、読者との信頼関係を築きやすくなります。
逆に過剰に法律相談を促したり、法律職特有のむずかしい内容を書いたりすると、読者は離れていくので注意が必要です。
親しみやすくて読みやすい、ユーザーファーストのコンテンツ作成を心がけることが大切です。
専門的な内容はホームページで詳細に記載し、ブログは親しみやすさを前面に出せば、読者も安心感をもって「相談してみよう」と考えるでしょう。
ブログは見込み客を獲得するためのツールとして活用し、そこからホームページに誘導して法律相談や案件を獲得するという流れが理想的な集客導線です。
ブログに読者を集めるには、ホームページと同様、検索エンジンで上位表示されてユーザーの目に留まる必要があります。
そのため、SEO対策の実施は必須です。
ブログ・コンテンツSEOについては、下記の記事でくわしく解説しています。
コンテンツマーケティングとは?メリットや種類等を簡単に解説
WEB広告(リスティング広告)の運用
リスティング広告は、検索エンジンの検索結果でコンテンツ一覧の上部に表示される広告媒体です。
上記画像の赤枠のように「スポンサー」と表示がつきます。
SEO対策を行わずに検索結果の上部に表示できるので、一般のコンテンツより集客しやすいのが特徴です。
リスティング広告は、ユーザーが検索するキーワードに合わせて表示できます。
そのため、「交通事故 示談」や「過払い請求 弁護士 相談」といった弁護士の案件に関連するキーワードで表示させれば、高い集客効果が期待できます。
かかる費用については、広告がクリックされたときにのみ費用が発生する「クリック課金制」です。
クリックされない限り料金は不要なため、初期投資をおさえながら運用を始められます。
弊社はリスティング広告運用に特化した広告代理店です。士業(主に弁護士・税理士)の集客実績が豊富で、コンテンツSEOも併用して集客することができます。Web広告の運用をご検討中の方は、ぜひ弊社の集客実績をダウンロードしてみてください。
SNSの活用
弁護士の集客においても、SNSの運用は必須です。
現代はSNSで情報を得たり、悩みの解決方法を探したりする人も多いです。
そのため、弁護士として悩みに寄り添うような投稿を継続すれば、多くの潜在顧客やフォロワーを獲得できるでしょう。
プロフィールにホームページのURLを掲載しておけば、そこから移動して訪問してくれるケースも期待できます。
ほとんどのSNSは無料でアカウントを作成できるので、導入するための費用もかかりません。
ただ、中には悪意あるコメントや口コミを書かれるリスクもあるので、慎重な運用が求められます。
SNSにはそれぞれメインとなるユーザー層がいるため、自分のターゲットがもっとも集まりそうなプラットフォームを選ぶ必要があります。
投稿するコンテンツもターゲットの興味を引く内容を心がけ、必要に応じてSNS広告を活用すれば、より高い集客効果が見込めるでしょう。
ポータルサイトに掲載する
弁護士のポータルサイト(※3)に自分のホームページを掲載することも、集客手段として有効です。
※3「ポータルサイト」
”インターネット上に存在するさまざまなページの入り口となるWebサイト”
自分の事務所の知名度が低く、SEO施策が不十分であっても、検索上位に表示されるポータルサイトを活用すれば効率よく集客できるでしょう。
ポータルサイトに掲載するホームページには、営業時間などの基本情報の他、事務所の特色、得意な分野、これまでの実績などを詳細に記載しておきましょう。
これにより、絞り込み検索でユーザーに目に留まる可能性が高まります。
ただ当然、他の弁護士事務所も登録しているのでサイト内の競争が激しく、掲載フォーマットやデザインも共通なので差別化がむずかしいというデメリットもあります。
「ポータルサイトにホームページを掲載しつつ、他の集客方法も並行して行う」というスタンスで利用するのがおすすめです。
イベントマーケティング
各種イベントで集客する「イベントマーケティング」も有効な手法です。
イベントマーケティングは、大きく分けてセミナーと相談会の2つがあります。
相談会は主に「近隣住民向けの無料法律相談会」のことを言い、セミナーは「商工会議所やオンライン上で開催する勉強会」のことを言います。
セミナーを行う主なメリットは以下のとおりです。
- 複数の人に情報を伝えられる
- 参加者の意欲が高い
- セミナー動画をYouTubeなどで二次利用できる
相談会を行う主なメリットは以下のとおりです。
- 利用者が参加しやすい雰囲気を作れる
- ネットを利用しない潜在顧客を集められる
- 「無料だから行ってみよう」と動機付けできる
他士業・過去客から紹介を受ける
弁護士の依頼でもっとも多いのが「人からの紹介」です。
紹介には、「他士業からの紹介」と「過去の依頼客からの紹介」の2種類があります。
他士業からの紹介では、社労士と弁護士からの紹介が多く見られます。
社労士からの紹介は、労務問題が訴訟に発展しそうな事案が多いです。
弁護士からの紹介については、自分の得意分野や強みに関連する案件の紹介が多くなります。
「この案件に関する知見が足りないので、実績豊富な御所にまかせたい」といったイメージです。
過去の依頼客からの紹介については、顧客満足度の高い仕事をしていれば自然と多くなります。
提供するサービスの質を高めていけば、もっとも安定した集客導線になるでしょう。
「弁護士の集客」と「WEB広告」は相性が良い
弁護士の扱う案件は緊急性が高い内容も多いので、WEB広告との相性が良いです。
特にリスティング広告は弁護士の集客に適しています。
「近隣トラブル 相談」や「交通事故 示談」など、緊急性が高いキーワードにリスティング広告を出稿しておけば、依頼に発展する可能性が高いです。
法律関係で迅速な対応を迫られるケースでは、多くのユーザーはすぐに解決策を得るために検索エンジンで情報を調べます。
このとき、リスティング広告で検索結果の上位に広告を表示させておけば、即時の問い合わせや依頼にもつなげやすくなります。
一刻も早く解決策が知りたいユーザーに向けてリスティング広告を表示させておけば、大きな集客効果が得られるでしょう。
弁護士のWEB集客のメリット・デメリットは?
この項目では、弁護士がWEB集客を行うメリット・デメリットを紹介します。
- メリット
- デメリット
メリット
弁護士がWEB集客を行う主なメリットは以下のとおりです。
- 得意分野や強みをうまくアピールすればブランディングと差別化を図れる
- これまでアプローチできなかった属性の人や「今困っている人」に広告を届けられるため、顧客の新規開拓につながる
- 時間・場所の制限を受けないため、日本全国で見込み客を探せる
WEB広告でつながったあとの資料の共有や面談も、すべてオンラインで完結できます。
電話での長時間の法律相談は大きな負担ですが、オンライン面談であれば多少時間が長くなっても問題ないでしょう。
セキュリティ対策さえ万全であれば、オンライン面談で無料相談サービスを開催し、見込み客を顧客に育成することも可能です。
デメリット
弁護士がWEB集客を行う主なデメリットは以下のとおりです。
- 不特定多数に向けて広告を表示するため、集まる客層を選べない
- 広告費用がかる
- 掲載内容と集まる客層によってはトラブルにつながる
客層を選べないという状況は、「弁護士が介入できない内容」や「事務所として受けられない内容」なども問い合わせに含まれる可能性があります。
また事務所開業当初などでは、多額の広告費を捻出できないケースが多いので、思うような集客効果が得られないことも考えられます。
弁護士の集客に強い広告代理店を紹介
紹介で案件を獲得できるほどの人脈を持っていない人は、自分で集客するしかありません。
現代の集客方法でもっとも有効なのはWEBでの集客ですが、この方法で成果を出すには一定のノウハウや知識が必要になります。
「本業である弁護士業のかたわら、WEB集客の運用にゼロから取り組むのは負担が大きい」という人も多いでしょう。
このようなときに活用できるのが「弁護士の集客に強みと実績を持つ広告代理店」です。
弊社「株式会社Hew One’s Way(ヒューワンズウェイ)」もそのひとつです。
集客に悩む方に代わって集客業務を代行したり、自身で集客を行う方向けにコンサルティングを行ったりしています。
弊社は、弁護士事務所の集客に関して、特に広告運用とコンテンツSEOでの実績が豊富です。
御所の状況や強みに合わせ、広告とコンテンツSEOを効果的に組み合わせて運用し、集客効果の最大化を狙います。
まずは弊社の集客実績資料をご覧いただき、「自分にはどの集客例がマッチするのか?」を確認してみてください。
お問い合わせいただいた際に、マッチする集客例とともに貴社のご要望や状況をお聞かせいただければ、成果が期待できる最適な集客プランをご提案いたします。
まとめ
弁護士の案件獲得の多くは「人からの紹介」ですが、30代以下の人はまだ、安定的に案件の紹介を得られる人脈を築けていないケースが多いです。
案件獲得に貢献してくれる人脈の構築には、長い時間がかかります。
そのため、紹介によって案件を獲得するのがむずかしい人は、別の方法で集客する必要があります。
そこで取り組むべきは、やはりWEBでの集客です。
WEBの集客では、「無料で取り組めるもの」と「広告費をかけて取り組むもの」を組み合わせられます。
たとえば、はじめのうちは予算を多めにかけて広告メインで集客し、同時にSNSアカウントやブログの投稿を継続して育てていきます。
そして、SNSやブログで十分集客できるようになったら、広告費用を少しずつ減額するといった運用が可能です。
ホームページの利便性を高める施策として、チャットボットの導入も効果的です。
参考:チャットボットをマーケティングに活用!おすすめ施策や事例2選 | DMMチャットブーストCV
これらの運用を「自分で行うのか?」「プロにまかせるのか?」なども含め、検討してみてください。