【リスティング広告】相性が良い商品・悪い商品の特徴と具体例を紹介
リスティング広告は購入意欲の高いユーザーに訴求しやすい広告媒体です。
検索語句に連動して広告を表示できるためCVを獲得しやすいですが、その特性ゆえに、相性の良い商品と悪い商品があります。
本記事では、リスティング広告と相性が良い商品と悪い商品の特徴と、その具体例をそれぞれ5つずつ紹介します。
リスティング広告と相性が良い商品5選
まず、リスティング広告と相性がいい商品の特徴を紹介します。
- 単価が高い商品
- 特定の顧客層を狙った商品
- 認知度が高い商品
- リピート率が高い商品
- タイムリーな対応が必要な商品
①単価が高い商品
高単価の商品は、広告費が多少高くなっても利益が出やすいためリスティング広告と相性が良いです。
一例を挙げると、150万円の宝飾品をリスティング広告経由で販売した場合、「CPA(※1)」が50万円かかったとしても利益が100万円になります。
※1「CPA」
”CPAは「Cost Per Acquisition」の略。Web広告で新しい顧客を得るためにどれくらいお金がかかったかを示す。ユーザーがWeb広告を見てサイトを訪れ、商品の購入に至るまでに必要になる費用のこと。”
リスティング広告と相性の良い高額商品の例を挙げると以下のとおりです。
- マンション
- 結婚式
- 海外旅行
- 宝飾品
また、リスティング広告では特定の趣向を持つユーザーをターゲットにしやすいアフィニティカテゴリがあります。
アフィニティカテゴリを活用すれば、特定の商品に強い関心を持つユーザーに対してのみターゲティングできるので、費用対効果も高まります。
②特定の顧客層を狙った商品
リスティング広告は年齢や性別、世帯年収といったさまざまな条件を追加して広告配信の対象を絞り込むことが可能です。
そのため、ターゲット層が明確な商品と相性が良いです。
ターゲット層が明確な商品の例は以下のとおりです。
- 20代男性向けの化粧品
- シングルマザー向けの宅食サービス
- 女子高生向けの制汗剤
顧客層を限定してリスティング広告を配信すれば、クリックして欲しいユーザーにのみ広告が届くので費用対効果を高めつつ、コンバージョン率の向上も期待できます。
③認知度が高い商品
認知度が高い商品名や企業名は、指名キーワードを使って広告を出すと多くのクリックを獲得できるので、リスティング広告と相性が良いです。
認知度の高い商品名や企業名を、競合がリスティング広告のキーワードとして使うことはほぼありません。
たいていの場合、認知度の高い商品名や企業名は登録商標によって守られているため、気軽に使ってしまうと広告表示停止の対象になるからです。
認知度の高い商品の名称は商標登録している企業が独占的に使えるので、リスティング広告で販売する場合でも「CPC(※2)」を低くおさえられます。
そのため、費用対効果の高いリスティング広告の運用が可能になります。
※2「CPC(クリック単価)」
”Cost Per Clickの略。 ユーザーに広告をクリックさせるためにかかる費用のこと。クリック課金型の広告におけるクリック単価を指す場合もある。”
認知度の高い商品の例は以下のとおりです。
- フェラーリ
- ルイヴィトン
- ブライダルサービス(結婚式)
④リピート率が高い商品
商品単価が低くても顧客が定期的に購入してくれれば大きな売上が期待できるため、リピート率の高い商品はリスティング広告と相性が良いです。
たとえば、3,000円の青汁を販売して顧客獲得単価(CPA)が10,000円の場合、1度きりの購入であれば収益はマイナスです。
しかし、顧客がリピート購入や定期購入してくれれば、1年間で36,000円の収益が得られるのでプラスになります。
定期購入やリピート購入が見込める商品は初期の広告費用を上回る利益を長期間にわたって生み出すことが可能です。
リピート購入してくれる顧客を獲得するには、リマーケティング広告の配信がおすすめです。
顧客はすでに一度購入して商品を使っているため、ある程度満足していれば高確率でリピートしてくれるでしょう。
リピート購入・定期購入してもらえる商品・サービス例は以下のとおりです。
- サブスクリプションサービス
- 青汁や健康に良いお茶
- 30代向けの美容サプリ
⑤タイムリーな対応が必要な商品
緊急性の高いサービスや商品はニーズが発生した時点で購入や利用が即決される可能性が高いため、リスティング広告と非常に相性が良いです。
自社のサービスや商品が緊急性の高いものであるなら、リスティング広告によって検索結果の上部に表示させておくとクリックしてもらいやすくなります。
たとえば水のトラブルに対応するサービスであれば、たいていの場合トラブルを早く解決する必要があるので、顧客はほとんど検討することなく利用してくれるでしょう。
タイムリーな対応が必要な商品の例は以下のとおりです。
- 予約不要の歯医者
- 弁護士相談
- 鍵の紛失に対応する開錠サービス
上記の鍵の開錠サービスで言えば、鍵を紛失すると顧客は自宅に入ることすらできないため、一秒でも早く開けて欲しいと願うでしょう。
そのため、サービスの利用が即決される可能性も高くなります。
リスティング広告と相性が悪い商品5選
この項目では、リスティング広告と相性が悪い商品の特徴と対応策のポイントなどを紹介します。
- 費用対効果が低い商品
- 他社と比較優位性がない商品
- ニーズが抽象的な商品
- 認知がない新しい商品
- CV(成果地点)がWeb上にない商品
①費用対効果が低い商品
1回の購入で得られる利益が少なくリピート購入や定期購入も期待できない商品は、リスティング広告との相性が良くありません。
広告費用が収益を上回るケースが多いため、リスティング広告の出稿コストを回収するのがむずかしいからです。
費用対効果が低い商品の対策としては、1回の購入単価を上げるか、リピート購入されるような商品設計を行って「LTV(※3)」を高める戦略が必要になります。
※3「LTV」
”「Life Time Value」の略称であり、1人の顧客が自社の利用をはじめてから終了するまでの間にどれだけの利益をもたらしたかを表す指標。顧客生涯価値とも言う。”
特にこれまで実店舗の広告に依存してきた事業者がリスティング広告の運用をはじめるときは、広告出稿による赤字リスクを念入りに確認することが重要です。
②他社と比較優位性がない商品
他社と同じ商品を扱っていて差別化がむずかしく、比較優位性がないケースもリスティング広告との相性が良くありません。
リスティング広告のようにネット上でユーザーを自社サイトに誘導して商品を販売する環境では、他社の商品内容と比較されやすいからです。
本やCD、ニンテンドーSwitchやiPhoneのように広く世間に普及している商品を扱う場合は特に差別化がむずかしいでしょう。
比較優位性のない商品をリスティング広告で売る場合は、他社よりも圧倒的に価格が安いことや自社独自の特別な特典などを用意して比較優位性を確保することが重要です。
もしくは、客寄せのために特定の商品を安く提供して顧客情報を獲得し、この接点を生かしてメールなどでリピート購入を促すという手法もあります。
獲得した顧客情報をもとに顧客と長期間コミュニケーションを取れる状況は、それだけで他社よりも優位な位置に立てます。
他社が同じ商品を扱っている場合は、「ユーザーが自社で商品を買う理由」である比較優位性の確保が必須であるとおぼえておいてください。
③ニーズが抽象的な商品
ニーズが抽象的な商品もリスティング広告との相性は良くありません。
ニーズが抽象的な商品とは「欲求を満たしたいと感じているが具体的に欲しい商品が決まっていないときに購入される商品」のことを言います。
選択肢や代替商品が数多く存在するので比較優位性を確保するのがむずかしいため、リスティング広告で集客するのに向いていません。
例として、食品やアパレル、家具、インテリアといった選択肢の多い商品ジャンルが挙げられるでしょう。
選択肢の多い商品ジャンルは、購入したいメーカーやブランドが具体的にイメージされていないと商品名や企業名で検索される可能性は低いです。
対策としては、自社商品の認知度や知名度が低いなら、複数の商品が集まるモール型のショップに出店してファンを増やし、自社のブランド力を高める方法があります。
ブランドイメージが上がって知名度も高まれば、ブランド名や商品名で検索してもらえるでしょう。
④認知がない新しい商品
世にまだ発表されていない新しい概念の商品やサービスも、リスティング広告と相性が悪いです。
商品名やその商品が属するカテゴリが一般に認知されておらず、人々がそれをキーワードとして検索することが期待できないからです。
しかしリスティング広告とは異なり、受動的なユーザーにもアプローチできるコンテンツ向け広告であれば、この種の新機軸商品を効果的に宣伝できます。
コンテンツ向け広告の代表例として、「ディスプレイ広告(※4)」が挙げられます。
※4「ディスプレイ広告」
”Webサイトやアプリの広告枠に表示される広告。 テキスト、画像、動画などを組み合わせて表示できる”
ディスプレイ広告であれば、ユーザーがアクティブに情報を探していなくても興味を引けるので、商品やサービスの認知度を高められるでしょう。
ディスプレイ広告は、Google広告、Yahoo!広告どちらでも利用可能です。
⑤CV(成果地点)がWeb上にない商品
Web上で具体的なCV(成果地点)を設定できないサービスも、リスティング広告との相性は良くありません。
リスティング広告の最大の強みは「運用しながら改善できる環境」にありますが、具体的な成果地点がなければこの強みを活かせないからです。
例として、レストランの実店舗にユーザーを誘導するサービスや、歯医者の電話予約受付サービスなどが挙げられます。
対策としては、リスティング広告を出稿する前に仮の成果地点を設定することをおすすめします。
たとえば、レストランへの来店を促すならサイトのマップページを成果地点に、歯医者の電話予約なら注意事項のページを成果地点にするなどです。
これにより、リスティング広告のパフォーマンスを正確に測定し、運用の改善をはかることが可能になります。
まとめ
リスティング広告と相性が良いのは、以下のような商品です。
- 高単価商品
- 特定の顧客層を狙った商品
- 認知度が高い商品
- リピート率が高い商品
- 緊急性が要求される商品
たとえば高単価商品なら広告費が高くなっても十分な利益が見込め、特定顧客層向け商品や認知度が高い商品では、ターゲティングで特定のユーザーのねらい打ちが可能です。
逆にリスティング広告と相性が悪いのは、以下のような商品です。
- 費用対効果が低い商品
- 他社との比較優位性がない商品
- ニーズが抽象的な商品
- 市場に認知されていない商品
- 成果地点がWEB上にない商品
これらの商品には、リスティング広告の特性を生かしにくいという特徴があります。
自社の商品やサービスがリスティング広告との相性が悪いなら、他の広告媒体の利用を検討するのも一手です。
新しい広告媒体を探すとき、どれを選べばいいかわからない場合は外部の専門家に相談するのをおすすめします。
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