リスティング広告代理店を乗り換えたい!タイミングと注意点・新しい代理店の選び方を解説
自社に広告運用のノウハウがなかったりリソースが足りなかったりする場合、広告代理店に運用をまかせるのが一般的です。
ただ、代理店に依頼したからといって必ず満足のいく成果が出るとは限りません。
代理店を利用しても成果が出ない場合、そのまま依頼を継続しても広告費と手数料が無駄になるだけです。
このようなケースでは、新しい広告代理店への乗り換えがおすすめです。
本記事では、リスティング広告代理店の乗り換えを検討するタイミングや乗り換えた際のメリット・デメリット、乗り換えを検討する際に確認すべきことなどを紹介します。
また、代理店乗り換えの具体的なステップや乗り換え先の代理店を選定するポイント、乗り換えるときの注意点なども解説しますので、ぜひ参考にしてください。
リスティング広告代理店乗り換えを検討する理由とタイミング
この項目では、リスティング広告代理店の乗り換えを検討する理由やタイミングについて紹介します。
- 広告成果が出ていない、頭打ちになってしまっている
- 誠実さに欠ける対応が続いている
広告成果が出ていない、頭打ちになってしまっている
広告代理店の乗り換えを検討すべきなのは、代理店の運用で成果が出ていないときです。
特にまったく成果が出ていない場合、今すぐ乗り換えを検討すべきといえます。
成果が出ないパターンをいくつか挙げると以下のとおりです。
- 担当の能力不足→実力のある担当に変更できないか相談し、できない場合は乗り換えを前向きに検討する
- 代理店に本業が別にあり、広告運用が片手間になっている→乗り換えを前向きに検討する
- 担当が抱える案件数が多すぎてひとつの案件に時間を割けない→乗り換えを前向きに検討する
また、今以上の成果が見込めない状況(頭打ちの状態)については、代理店が状況を打破するための対策を実行しないなら乗り換えを検討した方がいいでしょう。
ただ、広告は絶対に成果が出るものではありません。
競合の多さや社会情勢などの外部要因によって、普段ならうまくいく状況でも成果が出ないケースがあります。
これらの可能性も考慮し、乗り換えるかどうかを決めるのがおすすめです。
誠実さに欠ける対応が続いている
誠実さに欠ける対応が続いているときも、代理店の乗り換えを検討するタイミングです。
例を挙げると以下のとおりです。
- 十分な成果が出ていないにもかかわらず改善策の提案がない
- 月次レポートの提出日やMTGの日時など、約束した期日を守らない
上記のような状態が続くなら、まず担当の変更をお願いして様子をみましょう。
担当が変われば改善される可能性もありますし、担当が変わらずとも元の担当が心を入れ替えて誠実に対応してくれる可能性があります。
担当を変更しても改善されない場合は、乗り換えを前向きに検討しましょう。
リスティング広告代理店を乗り換える「メリット」と「デメリット」
この項目では、リスティング広告代理店を乗り換えるメリットを3つ、デメリットを2つ紹介します。
- 【メリット①】運用が改善され成果が得られる可能性がある
- 【メリット②】運用の費用対効果が改善する可能性が高まる
- 【メリット③】マーケティング施策の見直しのきっかけにできる
- 【デメリット①】リマーケティングリストを一から作成する可能性がある
- 【デメリット②】機械学習も一から始めることになる
【メリット①】運用が改善され成果が得られる可能性がある
リスティング広告代理店を乗り換えると、運用が改善されて成果が出る可能性が上がります。
代理店の力不足などが原因で成果が出ない場合、依頼を継続しても費用を無駄にするだけで望んだ成果は得られません。
リスティング広告運用での成果は、自社が提供する商品やサービスの魅力も重要な要素ですが、やはり代理店の運用能力が大きく影響します。
【メリット②】運用の費用対効果が改善する可能性が高まる
リスティング広告代理店を乗り換えると、運用の費用対効果が改善する可能性が高まります。
たとえば同じ成果の獲得数でも、1件あたりの獲得単価が500円なのか800円なのかによって、予算内の最大獲得数が異なります。
予算内の最大獲得数が多くなればそれだけ、多くの売上につながるでしょう。
成果の数だけを見て、獲得単価を下げる施策を実践しない代理店には注意が必要です。
【メリット③】マーケティング施策の見直しのきっかけにできる
リスティング広告代理店を乗り換えると、自社のマーケティング施策を見直すきっかけになります。
代理店の中には、リスティング広告運用以外のマーケティング施策についても、提案してくれる場合があるからです。
提案内容の幅は代理店それぞれですが、代理店を乗り換えることでこれまで実践してこなかった新しい施策に取り組むきっかけになります。
【デメリット①】リマーケティングリストを一から作成する可能性がある
リスティング広告代理店を乗り換えると、リマーケティングリスト(※1)を一から作りなおさなくてはならない可能性があります。
※1「リマーケティングリスト」
”自社サイトを訪れた履歴のあるユーザーに広告を配信するためのリスト。Googleではリマーケティングリスト、Yahoo!ではリターゲティングリストと呼ぶ”
一から作りなおしが必要なケースは、リスティング広告運用で使われるアカウントが広告代理店の所有するものだった場合です。
アカウントが代理店所有のものだった場合、代理店を乗り換えると新しい代理店で利用できないのが一般的です。
そのため、また一からリマーケティングリストを作る必要があります。
このような状況を防ぐために、依頼時に「リマーケティングリストの引き継ぎはできるか」を確認しておくことをおすすめします。
【デメリット②】機械学習も一から始めることになる
リスティング広告代理店を乗り換えると、機械学習も一から始めることになります。
近年の広告運用では、機械学習(※2)を活用した運用が当たり前になりつつあります。
※2「機械学習」
”広告配信で得たデータを参照し、自動で成果の出やすい運用内容に調整してくれる機能”
代理店を乗り換えて広告運用のアカウントが変われば、機械学習のために蓄積してきたデータもなくなるため、また一から蓄積していく必要があるのです。
一からデータを蓄積する場合、機械学習で利用するデータも不足するので、最初の数ヶ月間の運用結果は悪くなる可能性があります。
リスティング広告代理店を乗り換える前に確認しておくこと
この項目では、リスティング広告代理店を乗り換える際に確認しておくことを紹介します。
- アカウント引き継ぎ可能かどうか
- 現在の代理店の契約期間と違約金の有無
アカウント引き継ぎ可能かどうか
リスティング広告代理店を乗り換える前に、アカウント内のデータを引き継げるか確認しましょう。
広告運用の際、こちらが所有するアカウントを使うなら確認する必要はありませんが、代理店所有のアカウントを使う場合は以下のデータを引き継げるか確認しましょう。
- キャンペーン
- 広告文
- バナー画像
- リマーケティングリスト
引き継げない場合は、乗り換え先の代理店で一からアカウントを育てる必要があります。
現在の代理店の契約期間と違約金の有無
リスティング広告代理店を乗り換える前に、契約中の代理店との契約期間と違約金の有無も確認しましょう。
契約期間満了時を狙って契約を終了させれば、違約金を支払うことなく代理店を乗り換えられるからです。
契約時に期間と違約金の有無や金額を把握しておくと、乗り換えも計画的に行えます。
リスティング広告代理店を乗り換える際の具体的なステップ
この項目では、リスティング広告代理店を乗り換える際のステップを紹介します。
- 【ステップ①】配信停止できる日を確認
- 【ステップ②】乗り換え先の代理店を選定
- 【ステップ③】アカウント引き継ぎ対応の依頼
【ステップ①】配信停止できる日を確認
リスティング広告代理店を乗り換えるときは、まず配信停止が行える日を確認しましょう。
最低出稿期間を設定しているケースでは、すぐに広告配信を止められないからです。
確認の際は、代理店の乗り換えを伝えることなく「念のための確認」という体で聞くのがおすすめです。
中には、「契約が終わるなら力を入れてもしょうがない」と手を抜く担当や代理店もあるので注意してください。
配信停止の申し出タイミングも、1ヶ月前の申し出が必要なら、1ヶ月が経過する直前に申し出るのがおすすめです。
【ステップ②】乗り換え先の代理店を選定
配信を停止できる日の確認と同時に、乗り換え先の代理店の選定に入りましょう。
広告運用によって自社の事業が黒字化できている場合、配信を停止してしまうと損失になります。
そのため、広告の配信が途切れないように乗り換えを進めることが重要です。
代理店によっては、現在運用しているアカウントの伸びしろを確認してくれる会社もあります。
乗り換え候補の代理店が伸びしろをチェックするサービスを提供しているなら、積極的に利用してみましょう。
ちなみに弊社は、今までの運用データをもとに伸びしろがあるかどうかを確認してから依頼を受けるようにしています。
今以上の成長が見込めない場合などは、継続しないことをおすすめすることもあります。
【ステップ③】アカウント引き継ぎ対応の依頼
配信停止の申し出を行ったあとは、アカウントの引き継ぎができるなら対応をお願いしましょう。
リスティング広告運用で成果を出すには、これまでコンバージョンを獲得してきたキーワードの種類や傾向、機械学習で活用するために蓄積してきたデータの存在が必須です。
そのため、アカウントの引き継ぎが可能であるなら、必ず対応してもらいましょう。
引き継ぎがむずかしい場合は、以下のデータをCSVファイルでもらえないか交渉することをおすすめします。
- コンバージョンとコンバージョン単価を含む配信期間のクエリデータ
- キャンペーン
- 広告グループ
- キーワード
上記の中で、特にコンバージョン獲得に関係するクエリデータは重宝します。
これがあれば、どのクエリを狙えばいいのかわかるので、新しく依頼する代理店での運用でも成果を出しやすくなるでしょう。
乗り換え先の広告代理店を選定する際のポイント
この項目では、乗り換え先の広告代理店を選定する際のポイントを紹介します。
- 【ポイント①】乗り換え後、いつ運用開始できるか確認
- 【ポイント②】営業と運用が分かれてるかチェック
- 【ポイント③】手数料が妥当か確かめる
【ポイント①】乗り換え後、いつ運用開始できるか確認
乗り換え先の広告代理店を選定するときは、いつから運用を開始できるかを確認しましょう。
現在の代理店との契約終了と同時に乗り換え後の代理店でリスティング広告運用を開始できれば、集客活動における空白期間も短くなります。
そのためには、現在の代理店での配信終了予定日を正確に伝え、新しい代理店での運用開始日をしっかり確認して機会損失を避けましょう。
【ポイント②】営業と運用が分かれてるかチェック
乗り換え先の広告代理店を選定するときは、営業と運用の担当を確認することも重要です。
「営業担当と運用担当は兼任か」「別にそれぞれ担当がつくのか」は、非常に重要な事柄です。
営業と運用の担当がそれぞれ別人の場合、スタッフが運用に集中できる環境が整っていると判断できるので、乗り換え先としておすすめといえます。
ただ、営業と運用を同じ人が担当する場合、担当者のキャパシティを超えた案件数を抱え込まないような体制が整っているかが重要になります。
担当が過重な案件数を抱え込む可能性がある場合、自社アカウントの運用がおざなりにされることもあるので注意が必要です。
乗り換え先の代理店を選ぶときは、「専任の運用担当がつくか」や「担当者が案件数を抱え込みすぎない環境か」などをチェックしましょう。
【ポイント③】手数料が妥当か確かめる
乗り換え先の広告代理店を選定するときは、手数料が妥当かを確かめることも大切です。
リスティング広告代理店では広告費とは別に運用手数料が発生します。
運用手数料の決め方は以下のとおりです。
- 「広告費×〇%」で決まるパーセンテージ型
- 月の広告費によってパーセンテージタイプもしくは月額固定タイプで料金が変動するテーブル型
- 依頼する運用内容に応じて月の固定額が決まる月額固定型
パーセンテージ型の例では、広告費の20%が運用手数料であれば、広告費100万円で手数料は20万円となるので総費用は120万円です。
テーブル型のパーセンテージタイプは、「広告費が300万円未満なら手数料率30%で計算し、300万円以上なら20%で計算する」というパターンになります。
月額固定タイプであれば、「広告費300万円未満までなら手数料90万円、300万円以上なら60万円」というパターンになります。
このように、テーブル型は広告費によって変動するのが特徴です。
月額固定型については、一度金額が決まると運用内容を変えない限り、広告費がいくらになっても手数料は変わりません。
これらの中では月額固定型が利用しやすいように見えますが、相場を超えた手数料を請求してくる代理店もあるので注意が必要です。
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運用予算を無駄にしない!リスティング広告代理店の選び方や注意点を解説
リスティング広告代理店を乗り換える際の注意点
この項目では、リスティング広告代理店を乗り換える際の注意点を紹介します。
- 【注意点①】乗り換えの速さを重視しすぎない
- 【注意点②】手数料の安さに過度に反応しない
- 【注意点③】運用を丸投げしない
【注意点①】乗り換えの速さを重視しすぎない
リスティング広告代理店を乗り換えるときは、乗り換えの速さを重視しすぎないように注意しましょう。
たとえば、代理店への不満が大きいあまり、「一刻も早く新しい代理店に乗り換えたい」と焦って行動するようなことは控えましょう。
リスティング広告で成果を出すためには準備がもっとも大事です。
特にターゲット設定やキーワード選定、広告文のブラッシュアップなどの戦略や初期のアカウント設計を丁寧に行うのは必須です。
これらの準備をしっかり行ってこそ、リスティング広告運用での成果も期待できます。
そのため、新たな代理店の選定と、データの引き継ぎは丁寧に行いましょう。
【注意点②】手数料の安さに過度に反応しない
リスティング広告代理店を乗り換えるときは、手数料の安さに過度に反応しないことも重要です。
代理店を乗り換えるときの理由として「手数料を抑えるため」が多いですが、手数料の安さだけに注目せず、代理店の運用に関する実力にも注目することが大切です。
どれだけ手数料が安くとも、広告運用で満足のいく成果が出せなければ代理店を利用する意味がありません。
手数料が安い代理店には、「担当一人にかかる負担が重い」や「運用スタッフの質が低い」といった好ましくない理由が少なからずあるものです。
最終的には予算とのバランスになりますが、代理店の運用能力もしっかり見極めましょう。
【注意点③】運用を丸投げしない
リスティング広告代理店を乗り換えるときは、運用を丸投げしないことも大切です。
実力の高い代理店に乗り換えても、運用を丸投げしていては成果が出ないからです。
代理店は、Web広告についてはプロフェッショナルですが、クライアントのサービスについては1から勉強しなければなりません。
特に自社の業界やターゲットのニーズに関する知識については、自社の方がくわしい可能性もあります。
そのため、コミュニケーションを密に取りつつ、二人三脚で協力しながら広告運用を成功させる姿勢で取り組むことが重要です。
「自社がくわしい部分は積極的に情報共有し、自社にノウハウが不足している部分はプロである代理店にまかせる」といった、協力関係を構築することが大切です。
まとめ|乗り換え先の広告代理店選びは慎重に!
代理店による広告運用で成果が出ていない場合や、代理店が誠実に対応してくれない場合は、乗り換えを検討することをおすすめします。
乗り換えを行う際は、データの引き継ぎに関する確認を行い、乗り換え先の選定を慎重に行うことが重要です。
特に乗り換え先の代理店の選定については、その後の運用成果に大きく影響するので慎重に行いましょう。
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