コラム

リスティング広告の費用対効果は高い?業界別のROASと成功事例を紹介

コラム:2024年10月18日

アイキャッチ画像

リスティング広告は、ユーザーの検索意図に合致しやすいため、効果的に運用すれば費用対効果が高くなる広告手法です。しかし、適切なキーワード選定や広告ランクの向上、予算の最適な配分を行わなければ、十分な効果が得られないことがあります。本記事では、リスティング広告の費用対効果を最大化するための具体的な方法と成功事例を紹介し、効率的な広告運用のヒントをお伝えします。

リスティング広告とは

グラフィックス1

リスティング広告とは、ユーザーが検索エンジンに入力した特定のキーワードに関連して表示される広告のことです。GoogleやYahoo!などの検索エンジンでは、検索結果ページの上部や下部にテキスト形式で表示されることが多いです。ユーザーが広告をクリックした際に費用が発生するクリック課金型広告が主流で、広告が表示されるだけでは費用はかかりません。

リスティング広告費用の仕組み

リスティング広告の費用は、主にCPC(クリック単価)に基づいて計算されます。CPCは、広告がクリックされた際に発生する費用のことで、キーワードの競争率や広告の品質スコアに応じて変動します。また、広告ランクが高いほど、クリック単価が低く抑えられます。さらに、広告予算は事前に設定でき、予算内で広告を運用することでコスト管理がしやすくなっているのが特徴です。

リスティング広告の費用対効果は高い?

結論として、リスティング広告は適切に運用すれば、非常に高い費用対効果を発揮します

リスティング広告は、ユーザーが自ら検索したキーワードに基づいて表示されるため、顕在的なニーズを持つユーザーにリーチしやすいという特長があります。このため、他の広告手法と比べてコンバージョン率が高くなる傾向があります。

ただし、費用対効果を最大限に引き出すためには、適切なキーワード選定や広告ランクの向上、ターゲティング精度の改善といった継続的な最適化が欠かせません。単に広告を出稿するだけでは十分な効果が得られないため、データに基づいた戦略の見直しや調整が成功の鍵となります。

要するに、リスティング広告は高い費用対効果を発揮する潜在力を持っていますが、成功するためには計画的な運用と改善が必要不可欠です。

【業界別】リスティング広告の費用対効果(ROAS)

業界リスティング広告ROASSEO ROAS
自動車1.212.1
B2B クラウド1.78.75
工事2.257.4
電子商取引2.053.65
サイバーセキュリティ1.411.2
高等教育と大学1.910.4
医療機器1.112.85
不動産1.415.1
法律サービス1.556.15

(出典:ROAS Statistics 2024

業界によってリスティング広告の費用対効果(ROAS)には、大きな差があります。

上記の表からわかるように、工事業界や電子商取引業界では、リスティング広告のROASが比較的高く、短期間で売上を伸ばしやすい傾向があります。一方で、医療機器や不動産業界では、SEOによるROASが非常に高く、長期的に見た場合、検索エンジン最適化(SEO)への投資が特に効果的であることが示されています。

さらに、法律サービスやB2Bクラウドといった業界では、リスティング広告で一定の効果を上げつつも、中長期的にはSEOによる集客を戦略に取り入れることが重要です。

特に競争の激しい業界においては、リスティング広告の運用を最適化し、適切なキーワード選定やターゲティングを行うことで、費用対効果をさらに高めることが成功の鍵となります

【関連記事】

CVR(コンバージョン率)の平均値は?業界別の調査データと具体的な改善策を紹介

リスティング広告の費用対効果を高めるための指標

リスティング広告の効果を最大化するためには、いくつかの重要な指標を正しく理解し、適切に活用することが必要です。以下では、CPA、ROI、ROASといった主要な指標について説明し、それぞれの目標設定方法を解説します。

CPA(顧客獲得単価)の最適化

CPAは、1件のコンバージョン(購入や問い合わせ)を獲得するためにかかったコストです。CPAが低いほど、少ない費用で多くの成果が得られたことを意味します。
計算方法:
CPA = 広告費 ÷ コンバージョン数
最適化の方法:
キーワードの精査: 効果の高いキーワードに予算を集中。
広告文の改善: 魅力的な広告文でクリック率(CTR)を向上。
ランディングページの改善: コンバージョン率(CVR)を高めるページ設計。

【関連記事】

CPAを70%削減し、CV数を5倍に伸ばした成功事例

ROI(投資利益率)の重要性

ROIは、広告費用に対してどれだけの利益を得たかを示す指標です。広告活動全体が利益を生んでいるかどうかを判断できます。
計算方法:
ROI = (利益 ÷ 広告費)× 100
活用ポイント:
高ROIキャンペーンに予算を増やす: 成果の高い広告に投資。
明確な投資判断: 数字で広告効果を評価。

ROAS(広告費用対売上高比率)の使い方

ROASは、広告費用に対してどれだけの売上を上げたかを示す指標です。広告の収益性を評価する際に役立ちます。
計算方法:
ROAS = 売上 ÷ 広告費 × 100
活用方法:
広告効果の比較: キャンペーンごとにROASを比較して効果の高いものを特定。
戦略の見直し: ROASが低い場合は、キーワードや広告内容を調整。

費用対効果が低下する原因とその対策

リスティング広告の費用対効果が低下する原因には、いくつかの共通するポイントがあります。それらを理解し、適切に対策を講じることで、広告運用の無駄を減らし、成果を最大化することができます。

無駄なクリックの削減:除外キーワードの設定

リスティング広告の効果を妨げる大きな要因の一つは、ターゲットとしていないユーザーによる無駄なクリックです。

この問題に対処するためには、除外キーワードを適切に設定することが重要です。除外キーワードを設定することで、特定の検索クエリに対して広告が表示されないようにし、無駄な広告費の浪費を防げます。たとえば、自社のサービスに関連性のないキーワードや、購入意図の低いキーワードを除外することで、より効率的なターゲティングが可能になります

競合他社との比較:広告ランクの向上方法

広告ランクは、リスティング広告の費用対効果に大きく影響を与える重要な要素です。

広告ランクは入札額と品質スコアによって決まりますが、特に品質スコアの改善は、広告の上位表示とコスト削減に直結します。品質スコアは、キーワードと広告の関連性、広告のクリック率、ランディングページのユーザー体験によって評価されます。競合他社よりも高い広告ランクを維持するためには、これらの要素を定期的に見直し、改善していくことが不可欠です。

【関連記事】

品質スコアを上げるための3つの施策を解説

広告とランディングページの整合性の重要性

広告がクリックされた後、ユーザーが訪れるランディングページが広告の内容と一致していない場合、コンバージョン率は大幅に低下します

広告で伝えたメッセージとランディングページの内容がずれていると、ユーザーは混乱し、結果としてサイトを離脱する可能性が高くなるためです。

費用対効果を高めるためには、広告のメッセージやオファーとランディングページの内容が一貫していることが重要です。また、ランディングページの読み込み速度やモバイルへの最適化も、ユーザー体験に大きく影響するため、これらの点もあわせて最適化することが求められます。

費用対効果を改善する3つの具体的な施策

リスティング広告の費用対効果を最大化するためには、継続的な最適化と改善が不可欠です。以下では、費用対効果を改善するための3つの具体的な施策について解説します。

キーワード選定の最適化とリスト作成

リスティング広告のパフォーマンスは、どのキーワードに広告を表示するかに大きく依存します。

まず、ターゲットユーザーが実際に検索するキーワードを精査し、効果的なキーワードリストを作成することが重要です。高パフォーマンスのキーワードに集中的に投資し、効果が薄いキーワードは除外することで、無駄な広告費を削減できます

また、定期的にキーワードのパフォーマンスを見直し、新たな検索トレンドに対応することも大切です。

A/Bテストによる広告文・ランディングページの改善

広告文やランディングページは、ユーザーのクリック率やコンバージョン率に直接影響を与えます。

ですので、A/Bテストを活用して、異なる広告文やページデザインを比較し、どちらがより高いパフォーマンスを発揮するかを確認しましょう。

たとえば、広告文のタイトルや説明文を少し変更するだけで、クリック率が大幅に改善することがあります。また、ランディングページでは、CTAボタンの位置やデザイン、フォームの簡略化がコンバージョン率に影響を与えるため、テストを重ねて最適化を図ることが効果的です。

【関連記事】

【Google広告】ランディングページ(LP)のA/Bテスト実施ガイド

ターゲティングの精度向上とデバイス別戦略

リスティング広告では、適切なユーザー層に広告を表示することが効果を高める鍵となります。

地域、年齢、性別、興味関心などのユーザー属性に基づくターゲティングを活用し、より精度の高い広告配信を行いましょう。

また、ユーザーがアクセスするデバイス(PC、スマートフォン、タブレット)ごとに異なる戦略を採用することも有効です。たとえば、モバイルユーザー向けには短く簡潔なランディングページや操作しやすいデザインを重視し、PCユーザーにはより詳細なコンテンツを提供することで、コンバージョン率の向上が期待できます

【関連記事】

予算を賢く使う!リスティング広告でエリア指定をする方法と注意点

成功事例から学ぶ!費用対効果の高いリスティング広告の実践例


ヒューワンズウェイがリスティング広告の運用を担当した結果、コンバージョン数が大幅に増加し、同時にコンバージョン単価が低下するという、費用対効果の高い成果が得られました。この成果は、図に示されているように、運用開始後すぐにコンバージョン数(青線)が安定して伸び、一方でコンバージョン単価(赤線)が着実に減少していることからも明らかです。

弊社では、以下のような最適化施策を行いました。
キーワードの精査:効果の高いキーワードに予算を集中し、無駄なクリックを減らすことで、より効率的な広告運用が可能になりました。
広告文とクリエイティブの改善:クリック率を向上させるため、広告文やクリエイティブのテストを実施し、ターゲットユーザーに響くコンテンツを提供しました。
機械学習を活かした運用:Google広告の機械学習アルゴリズムを活用し、リアルタイムでデータを分析しながら最適な入札戦略やターゲティングを自動化しました。

このように、効果的な施策を実施することでリスティング広告の費用対効果は高くなります。ただ、費用対効果は業界やサービスによって大きく違うこともあります。
「自社の商品が、リスティング広告と相性が良いかどうか見極めてほしい」という方は、ぜひ一度、弊社にご相談ください。

フォームで簡単にお問い合わせをしてみる>

自社での運用 vs 広告代理店に依頼する場合の比較

グラフィックス1

リスティング広告を運用する際、自社で運用するか、広告代理店に依頼するか悩んでいる方もいると思います。双方にメリット・デメリットがありますので、自社のリソースやスキル、予算に応じて判断しましょう。
以下に自社運用と広告代理店に依頼する場合で比較した表をまとめます。

比較項目自社運用広告代理店依頼
コスト
運用のスピード
ノウハウ
戦略の自由度
ツールの活用
時間とリソース

【関連記事】

運用予算を無駄にしない!リスティング広告代理店の選び方や注意点を解説

まとめ:リスティング広告の費用対効果を最大化するために

リスティング広告の費用対効果を最大化するためには、継続的な改善が不可欠です。市場やユーザーの動向が変化する中で、キーワード、広告文、ランディングページ、ターゲティングなどを定期的に見直すことが求められます。

また、CPAやROASといった指標を定期的に確認し、最適な戦略を調整することで、広告費を抑えながらコンバージョンを増やすことが可能です。継続的な改善により、リスティング広告の効果を持続的に高め、ビジネスの成長に大きく貢献できるでしょう。

この記事を監修した人

株式会社Hew One’s Way(ヒューワンズウェイ)のマーケティング部

この記事をシェアする
×

WEB広告・SEOを駆使した、集客実績をまとめております。ぜひご覧ください。