コラム

アトリビューション分析は意味がない?有効なケースや実施する方法を解説

コラム:2024年4月10日

アトリビュージョン分析は意味ない?

アトリビューション分析は、コンバージョンに至る各接点の貢献度を評価し、効率的な広告運用を目指す手法です。
「効率よくコンバージョンを獲得するためにはどの接点の予算やリソースを増やせばいいのか」を判断できます。

本記事では、アトリビューション分析の概要やその必要性、アトリビューション分析が有効なケースと有効でないケースなどを紹介します。
また、5つのアトリビューションモデルや注意点も解説しますので、ぜひ参考にしてください。

アトリビューションとは

アトリビューションとは、コンバージョンに至る経路を評価し、それぞれの接点がどれだけコンバージョンの獲得に貢献したかを割り当てることです
間接的にコンバージョンの獲得に貢献する効果を「間接効果」といいます。

一般的に、コンバージョンに貢献している度合いがもっとも高いと考えられるのは、やはりコンバージョンに至る寸前のクリックでしょう。

しかし、すべてのコンバージョンが直線的に獲得されたわけではありません。

コンバージョンに至る前にあれこれと悩んで検討し、そのうえで最後のクリックをするケースも多いです。
であるならば、どの広告やページの内容がユーザーの考えを変えるのかを調査すれば、より効果的に広告を運用できます。

アトリビューション分析とは?モデルや成功事例について解説

アトリビューション分析は意味ない?

アトリビューションは、コンバージョン獲得に必要な部分にまんべんなく予算やリソースを集中できるので、非常に有効な施策だといえます
具体的には、コンバージョンに至る寸前のクリック、いわゆるラストクリックだけでなく、認知を獲得している箇所やユーザーの購入意欲を向上させる箇所にも投資できるからです。

ラストクリックの箇所だけに予算やリソースを集中すると、集客や見込み客の育成部分の改善がおろそかになってしまうため、近いうちにコンバージョンの獲得が難しくなります。

アトリビューション分析は意味ない?

画像引用:「Web広告は直接CVで評価すればよい。アトリビューションの実態調査

上記のグラフを見ても、「アトリビューション分析には意味がある」と答えた割合は8割を超えています
「とても意味がある」だけを見ても、「どちらかというと意味がない」を軽く上回っていることがわかるでしょう。

ただ、アトリビューションが有効なケースと有効でないケースがあるのも事実です。

有効なケースでは、コンバージョンに至るまでの期間が長いBtoBや高額商品などを扱うケースが考えられます。
対して、検討する期間が短く即決で購入されやすい商品では、アトリビューション分析は有効でないケースが多いです。

アトリビューション分析が「有効なケース」

アトリビューション分析が有効なケースは、ユーザーと接点の多いビジネスモデルです。
ユーザーとの接点が多いと、どの接点で、どれくらいのコンバージョンを獲得しているか見えにくいからです。

リスティング広告などの複数の広告を運用しつつ、SNSなども使ってPRしている例がこれに当たります。
アトリビューション分析によって、どの広告にどれくらいの予算やリソースを注ぐべきかがわかります。

アトリビューション分析が「有効でないケース」

アトリビューション分析が有効でないケースは、コンバージョンに至るまでの期間が短い商品やビジネスモデルなどです
コンバージョンを獲得するまでにほとんどユーザーと接触しないため、どの部分に予算やリソースを注ぐべきかを判断しやすいからです。

アトリビューション分析の必要性を判断するためには、Googleアナリティクスの「経路の数」を確認するとよいでしょう。
数値が1回と表示される割合が80%以上なら、アトリビューション分析は有効でないといえます。

アトリビューション分析を効果的に実施する方法

この項目では、効果的なアトリビューション分析を行う方法について紹介します。

  • 5つのアトリビュージョンモデル
  • 戦略に合ったモデルの選択

5つのアトリビュージョンモデル

この項目では、アトリビューションモデルを5つ紹介します。

  • ファーストクリックモデル
  • 接点ベースモデル
  • 線形モデル
  • 減衰モデル
  • ラストクリックモデル

ファーストクリックモデル

ファーストクリックモデル

このモデルは、その名のとおり、自社とユーザーとの最初の接点を重視します。
ユーザーとの最初の接点はほとんどの場合、自社や自社商品を認知するときです。
そのため、認知の獲得に特化した評価手法といえるでしょう

接点ベースモデル

接点ベースモデル

このモデルは、ファーストクリック(最初の接点)とラストクリック(最後の接点)に重点を置きつつ、ユーザーとの接点すべてを評価するものです。
そのため、前項のファーストクリックと同様に、認知の獲得を重視したモデルといえます

線形モデル

線形モデル

上記の画像を見てわかるとおり、ユーザーとのすべての接点を同じ割合で評価するモデルです。
もっとも実行しやすいモデルといえます

減衰モデル

減衰モデル

前項と同様、ユーザーとのすべての接点を評価できるモデルです。
ただ、最初の接点の評価は低く、最後のクリックに近づくにつれて評価の割合を上げていきます。
そのため、コンバージョン重視のモデルといえるでしょう

ラストクリックモデル

ラストクリックモデル

上記の画像のとおり、最後のクリックに比重を置いたモデルです。
コンバージョン寸前のクリックをもっとも高く評価するため、コンバージョン獲得に特化しているモデルだといえるでしょう

戦略に合ったモデルの選択

アトリビューションモデルは、自社の成長戦略に照らし合わせて選ぶことが大切です
アトリビューション分析は、広告費用を必要なところに必要な分だけ分配し、広告の費用対効果を高めることが目的だからです。

戦略に基づくモデルの選択例を挙げると以下のようになります。

  • ビジネスを積極的に成長させるなら、多くの集客を得るために購入検討初期を重視するモデルを選ぶ
  • ゆるやかにビジネスを拡大させるなら、費用対効果を重視してコンバージョンに近いモデルを選ぶ

「まずは集客から」であれば購入検討初期を重視し、「費用対効果を高めるために成約件数を増やしたい」であればラストクリックを重視するイメージです。

アトリビューション分析を行う際の注意点

アトリビューション分析を行うときは、「アトリビューション分析が有効な商品やビジネスモデルか?」と「自社の戦略に合うモデルか?」を重視する必要があります
この両方の条件を満たしていなければ、思うような効果が期待できないからです。

そして実践の結果、自社の仮説どおりの成果が得られない場合は、その原因を突き止めて改善するためにPDCAサイクルを回していく必要があります。

まとめ

アトリビューション分析は、コンバージョン獲得に至るまでの各接点の重要度を明らかにすることで、予算やリソースを適切に配分することが可能です

ただ、すべての状況で有効な手法ではなく、短期間でコンバージョンが発生するような商品やビジネスモデルには向いていません。
複数の広告やPRをとおして、何度も顧客と接触するBtoBビジネスなどでは有効な手法です。

また、アトリビューションには5つのモデルがあり、自社のマーケティング戦略や成長戦略によって選ぶ必要があります。

「自社の商品やビジネスモデルにはアトリビューション分析は必要なのか?」
「どのアトリビューションモデルを選べばいいのかわからない」

上記のような悩みがある企業様は、ぜひ弊社にお気軽にご相談ください。

顧客と伴走し、集客にコミットする

この記事を監修した人

株式会社Hew One’s Way(ヒューワンズウェイ)のマーケティング部

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