製造業向けリスティング広告運用ガイド|BtoBならではの運用と成功のコツ

「自社の商品はニッチなニーズにこたえるものだから広告を使った集客は向かない」と考える製造業の方は意外と多いです。
確かに、製造業の商品は特殊なニーズにこたえるものが多いので、広告を出稿して集客するほどターゲットの母数は多くないように思えます。
しかし運用次第で、リスティング広告は製造業の集客で大きな力を発揮してくれます。
本記事では、リスティング広告の概要と製造業との相性の良さ、製造業の集客方法として活用するメリットなどを紹介します。
また、製造業のリスティング広告運用で成果を出すための戦略や費用の目安、「自社運用か代理店にまかせるか」の決め方なども解説しますので、ぜひ参考にしてください。
そもそもリスティング広告とは?
リスティング広告は、GoogleやYahoo!などのブラウザで検索したキーワードと連動する形で表示できる広告です。
上記画像のように、「スポンサー」という文言とともに検索結果画面に表示されます。
通常投稿されたWebコンテンツのさらに上部に表示できるため、クリックされやすいのが特徴です。
十分な広告費さえかけられれば、SEO対策によってWebコンテンツを上位表示させるより比較的簡単に検索結果の上部に表示できるのがメリットです。
リスティング広告は、能動的に情報を集めようとするユーザーをねらって効率よく広告を届けられるため、比較的短期間のうちに集客効果が得られます。
「製造業」と「リスティング広告」は相性がいい!
一般的に、製造業ではポータルサイトで集客する企業が多いです。
ポータルサイトは、自社の課題を解決する商品や方法を明確に持っていない企業が「何か良い解決策はないか?」と情報を集めるときに利用されます。
カタログなどをダウンロードし、気になる企業をじっくり比較検討するのが一般的な使い方のため、商品やブランドの認知拡大などに向いています。
対してリスティング広告は、問い合わせや資料請求などのコンバージョンの獲得に向いています。
製造業で扱う商品は特殊なものが多いので、商品を必要とするユーザー像も明確なことが多いです。
ユーザー像が明確であればニーズや課題も予想しやすいため、「どのようなキーワードでリスティング広告を出稿すれば成果を上げやすいか」もわかりやすくなっています。
自社の商品にニーズを感じるユーザーに、ピンポイントで広告を届けられるのがリスティング広告のメリットといえます。
製造業におけるリスティング広告の特性・メリット
この項目では、製造業におけるリスティング広告の特性・メリットを紹介します。
費用対効果が高い
製造業で扱う商品は高額なものが多いので、リスティング広告を出稿して仮にクリックされる回数が少なかったとしても、十分な売上が期待できます。
運用にかかる費用についても、リスティング広告はクリックされなければ料金が発生しないクリック課金制のため、費用対効果は自然と高くなる傾向にあります。
広告を出稿するキーワードの選定を適切に行えば広告の無駄打ちもなくなるため、さらに費用対効果を高めることも可能です。
ニッチなキーワードが多く、上位表示されやすい
製造業の商品は特殊なニーズにこたえるものが多いので、検索されるキーワードもニッチになりやすいという特徴があります。
リスティング広告をうまく活用すれば、特定のニーズに特化したユーザーにだけ、効率よくリーチすることが可能です。
たとえば、精密機械の部品を扱う企業が「精密加工 部品 製造」というキーワードにリスティング広告を出稿した場合、精密加工の部品にニーズを感じるユーザーだけを効率よく集められます。
効果に即効性がある
広告効果に即効性があるのもリスティング広告のメリットです。
リスティング広告は、出稿すればすぐに検索結果画面に表示されます。
キーワードを適切に選んで、ある程度の広告費をかければ上位表示もむずかしくないため、自社のターゲットに対してすぐにリーチすることが可能です。
新商品販売に向けてリスティング広告を出稿し、短期間のうちに多くのユーザーからの認知を獲得するといった即効性重視の運用などにも向いています。
キーワードや予算の変更・調整も管理画面ですぐに操作できるので、短期間でも「出稿→効果測定→分析・改善」のサイクルを回しながら運用できます。
【製造業必見!】リスティング広告の活用戦略
製造業でリスティング広告を運用するときは、商品の特性や市場、運用の目的などを理解した上で自社のマーケティング戦略に組みこむことが重要です。
この項目では、製造業におけるリスティング広告の活用戦略について紹介します。
【戦略①】マーケティング全体の目標と連動させる
ひとつ目は、自社のマーケティング活動で達成したい目標とリスティング広告運用を連動させることです。
具体的には、リスティング広告で獲得できる「問い合わせの増加」や「新規顧客との商談」などをマーケティングの目標達成に活用します。
たとえば、新商品の認知を拡大するという目標の場合、展示会やオンラインセミナーの開催と同時にリスティング広告を出稿する方法があります。
リスティング広告でLPに誘導したユーザーに新商品の詳細なスペックや導入事例がわかるホワイトペーパーを提供すれば、より効果的に認知を獲得できるでしょう。
メルマガとリスティング広告を同時に運用し、二つの切り口から見込み客にアプローチするのも有効です。
【戦略②】「自社の強み」を打ち出して差別化を図る
自社の強みをもとに差別化を図るのも有効です。
具体的には、自社商品をリスティング広告でPRするときは、性能の高さやカスタマイズ性、耐久性といった品質や独自の技術を積極的にアピールするのがおすすめです。
他社よりも購入しやすいリーズナブルな価格、即日納品といった別の強みがあるなら、これらも積極的にアピールすると効果的です。
商品や技術、価格や納品速度といった自社の強みをアピールすることで、自然と他社との差別化が図れます。
「購入しやすい価格」や「注文したらすぐに届いて使用できる」といった強みは、ユーザーの購買意欲も刺激できます。
【戦略③】ニッチなキーワードに注力する
製造業の集客でリスティング広告を活用するなら、ニッチなキーワードをねらいましょう。
競合が少なく専門性の高いキーワードを中心にリスティング広告を出稿すれば、自社の商品にニーズを感じるユーザーにだけピンポイントで広告を届けられます。
特にBtoB検索では、商品名・部品名などの固有名詞はもちろん、部品の型番や仕様などをキーワードにしてそのまま検索されることも多いです。
検索されるキーワードの特殊性とその傾向を踏まえて、リスティング広告を出稿するキーワードの選定を行いましょう。
【戦略④】問い合わせから商談・受注までを見据えた導線設計を行う
獲得した問い合わせから商談・受注につなげる導線の設計も重要です。
特に製造業はBtoBが多いので、問い合わせの獲得から商談・受注に至るまでに時間がかかる傾向にあります。
見込み客が自社の商品に対する興味を失わない工夫や、個別相談会といった迅速に商談の機会を獲得するための導線設計や環境整備を行うことは非常に重要です。
取り組むべき内容の例を挙げると以下のとおりです。
- より商品に興味を持たせるための情報提供(フォローアップメールの配信、メルマガによる限定情報の提供、ホワイトペーパーのダウンロードを促すなど)
- 個別相談会などの積極的な開催
- 営業担当に引き継ぐタイミングの最適化
製造業のリスティング広告で必要な費用
製造業のリスティング広告運用で必要な費用は、ターゲットの数やクリック単価の高さによって大きく異なります。
費用の目安としては、お試し運用なら月に10~30万円程度、本格運用を見据えて運用をはじめるなら月50万円以上用意する企業が多いです。
自社が用意すべき費用の目安は、コンバージョン獲得単価(1件のコンバージョンの獲得に必要な費用)にコンバージョン獲得の月間目標数をかけて計算するとよいでしょう。
月に40件の問い合わせ獲得が目標なら、「コンバージョン獲得単価×40」で計算します。
ちなみに、海外のサイト「WordStream」の2024年の調べでは、BtoBのコンバージョン獲得単価の平均は116.13ドルです。
1ドル150円で計算すると、約17.400円になります。
参考:https://www.wordstream.com/blog/ws/2016/02/29/google-adwords-industry-benchmarks
製造業のリスティング広告運用は「自社運用」か「外注」どちらを選べばいい?
自社運用と代理店運用に迷ったときは、「自社にWebマーケティング部門や担当者がいるか?」や「自社にどれくらいのリスティング広告運用のノウハウがあるか?」などをもとに判断しましょう。
部門や担当がなく運用ノウハウの蓄積もないなら、代理店に外注して集客しつつ、マーケティング部門や人材を確保してノウハウを学ばせるのがおすすめです。
部門や担当はいるものの運用ノウハウが足りないケースも代理店を利用すべきですが、この場合、社内のノウハウの蓄積度に応じて依頼内容を変えることをおすすめします。
ノウハウの蓄積度が低いなら運用の大部分を代理店に委託し、ノウハウの蓄積度がある程度高いなら伴走型のコンサルティングを活用して自社で運用するとよいでしょう。
どのケースでも、代理店を利用しつつ自社運用のノウハウやリソースを蓄えていき、少しずつ自社運用の割合を増やしていくのが理想です。
ノウハウやリソースが十分になれば、自社運用に完全に切り替えることも可能です。
自社運用であれば、より自由かつ柔軟な運用ができます。
【おすすめ】BtoB製造業に強いリスティング広告代理店
弊社「株式会社Hew One’s Way(ヒューワンズウェイ)」は、リスティング広告をはじめとするWeb広告運用に強い代理店です。
Google認定パートナーにも選ばれており、すべてを請け負う運用代行から自社運用をサポートする伴走型コンサルティングまで幅広く対応します。
製造業においても、多くの企業様の集客に貢献しており、お見せできる実績も豊富です。
費用対効果の高い運用に強くこだわり、運用コストを下げつつ問い合わせや資料ダウンロードといったコンバージョンの獲得件数最大化を実現します。
「自社のマーケティング部門の運用ノウハウが不足して困っている」
「これから自社運用をはじめるので手厚くサポートをしてくれる代理店を探している」
「費用対効果の高い運用に魅力を感じる」
「集客はすべて専門家にまかせて本業に集中したい」
上記のようなニーズや悩みがおありなら、ぜひ弊社にご相談ください。
まとめ
リスティング広告は、製造業の集客と非常に相性が良いといえます。
製造業の商品は高額なものが多いので運用における費用対効果が高くなりやすく、特殊なニーズにこたえる商品が多いので、ねらうキーワードがニッチなものになりやすいです。
ニッチなキーワードは競合が少ない傾向にあるので、広告の上位表示も比較的容易です。
他のWebマーケティング施策やWeb広告とくらべて売上につながるコンバージョンを獲得しやすく、即効性も期待できます。
ただ、運用で成果を出すには、高いレベルの運用ノウハウが必要です。
自社にマーケティング部門や担当者がいても、リスティング広告の運用ノウハウが十分でないケースでは、集客の成果が得られるまで長い時間がかかります。
このような状況で、自社運用にこだわるのは得策ではありません。
運用ノウハウが足りない場合は、リスティング広告の運用に実績のある広告代理店を活用するのがおすすめです。
ノウハウのない状態で自社運用に取り組むよりも、成果とノウハウを得られる時間を短縮できます。
弊社もリスティング広告運用を得意とする代理店のひとつです。
運用代行から伴走型のコンサルティングまで幅広く対応しておりますので、リスティング広告による集客で課題や悩みがあるなら、ぜひお気軽にご相談ください。
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