リスティング広告費用の相場・目安とは?費用対効果を高める方法も解説
リスティング広告は、インターネットを介して効率的に集客を行うことができる手段です。ターゲット層を絞り込める機能や広告の配信日時を設定できる機能があるため、非常に費用対効果が高い広告手段といえるでしょう。
そこで本記事では、リスティング広告の費用相場や費用対効果を高める方法について解説していきます。
リスティング広告費用が発生する2つの仕組み
費用が発生する仕組みは、以下の2つです。
【仕組み①】クリック課金制
リスティング広告では、広告が検索結果画面に表示され、それをユーザーがクリックした回数で加算されるクリック課金制となっています。マーケティング用語では「Pay Per Click」の略称でPPCと呼ばれています。
この仕組みでの費用は、以下の計算方法で算出できます。
【クリック単価×クリック回数】
出稿する商品・サービス・業種によってクリック単価は変動するため、一概には言えませんが、検索回数の多いものや競合が多い場合は、高くなる傾向があります。
おおよそのクリック単価は、Googleが無料で提供している「キーワードプランナー」で調査できます。
【仕組み②】オークション制
オークションでは、「最高で払える金額」を入札金額とします。
クリック単価は、掲載順位を決定する広告ランクにも影響を与えるため、掲載順位を上げたい場合は、競合よりも高い単価を設定する必要があるといえるでしょう。
単価が競合よりも高ければ、掲載順位が上がり、より多くのユーザーに広告が表示されるため、アクセス数の向上など、さまざまな成果につながります。
しかし、競合が多い場合は単価が高騰する可能性があるため、それに応じた予算が必要となり、多くの広告費用が掛かってしまいます。
リスティング広告の費用相場
費用相場は、月30~50万円程度です。
この金額はあくまでも相場であり、広告を出稿する商品・サービス・業種によって変動するため、相場以上かかるケースもあれば、10万円以下で利用できるケースもあります。予算が少ない方は、数千円から利用できるGoogle広告がおすすめです。
しかし、代理店に運用を依頼する場合は、最低出稿金額を高く設定しているケースもあるため、注意が必要です。
代理店に依頼する場合の手数料
運用を代理店に依頼する場合は、手数料が発生します。この手数料は以下の3つの形式に分けられます。
手数料率型
広告費に対して一定の手数料が発生する形式のことで、ほとんどの代理店でこの形式が採用されています。手数料相場は広告費の20%前後が一般的となっています。
手数料率型は、広告にかかる費用に対してのみ手数料がかかるというメリットが挙げられますが、広告費が高ければ高いほど、支払う手数料が多くなってしまうデメリットがあります。
定額型
定額型とは、広告費や手数料に影響を受けずに、定められた一定の手数料が生じる形式のことです。
手数料の額が契約時から変動することがないため、予算以上の費用が必要になることがないという点がメリットとして挙げられるでしょう。また、成果が確認できれば、広告費の増加にも思い切って踏み切ることができることもメリットとして挙げることができます。
一方、デメリットとしては、成果の有無にかかわらず代理店には一定の手数料が支払われるため、代理店側の成果を出そうという姿勢が弱くなる可能性があります。
成果報酬型
成果報酬型とは、成果に応じて手数料が発生する形式となります。
成果報酬型での手数料は以下の計算式で算出できます。
- 目標コンバージョン単価×コンバージョン数
代理店側は、成果を上げなければ手数料を得ることができないため、成果を出そうとする姿勢が強まり、大きな成果を得られる可能性が高いというメリットがあります。しかし、通常の手数料をベースにしたうえで、成果分は追加で手数料がかかる形式もあるため、注意が必要です。
一方デメリットとしては、成果を上げることができる代理店は、既に多くの案件を抱えている可能性があるため、自社の運用を依頼できない場合があります。依頼できたとしても、自社に割いてくれる時間は少ないため、成果につながらない可能性もあります。
リスティング広告費用の目安の決め方
リスティング広告の運用を始める際は、予算を決めておく必要があります。でなければ、成果が出る見込みがないものに費用をかけ続けてしまったり、成果を上げるタイミングで広告費の増額に踏み込めないことになります。
このようなことを防ぐためにも、費用の目安を決めておきましょう。
費用の目安の決め方は以下のとおりです。
【決め方①】獲得したい成果目標から逆算
獲得したい成果目標から逆算する方法があります。この場合は、獲得したい成果目標の具体的な数値であるCPA※1を用いて、広告費用を算出していきます。
※1=1件のコンバージョン(CV)を獲得するためにかける費用
目標CPAの算出方法は以下のとおりです。
- 目標CPA=販売価格ー原価ー目標利益
例えば、販売価格10万円のテレビを想定して、原価が6万円、目標利益が3万円の場合は以下のような計算方法となります。
- 10万円(販売価格)ー6万円(原価)ー3万円(目標利益)=1万円(目標CPA)
ここで算出された目標CPAから、さらに広告費用の予算を算出していきます。計算方法は以下のとおりです。
- 広告費用=目標CPA×コンバージョン数(CV)
先ほどのテレビでの例で想定した場合、目標CPAが1万円、月に50台のテレビを販売したいときは以下のようになります。
- 1万円×50台=50万円
目標CPAとコンバージョン数を明確にすることで、予算を導くことができます。
【決め方②】出稿したいキーワードのクリック単価の相場から逆算
出稿したいキーワードのクリック単価の相場から逆算する方法があります。リスティング広告に関して知見のある方であればお分かりかと思いますが、クリック単価の相場は、取り扱っている商品・サービス、業者によって変動します。
出稿を検討しているキーワードのクリック単価は、Googleが提供しているキーワードプランナーで調査することができます。そこで分かった相場に目標クリック数をかけることで、予算を決めることができます。
しかし、【決め方①】の方法よりも高く予算を設定しておかなければ、予算切れによる機会損失が発生する可能性があります。
リスティング広告の費用対効果を高める方法
リスティング広告を運用する際は、費用対効果を高めることで効率的に運用することができます。
予算はさまざまだと思いますが、用意できる予算内で最大の成果を得るためにはも、以下の7つのポイントを押さえておきましょう。
【方法①】除外キーワードを設定する
除外キーワードを設定することで、自社のターゲット層とは異なる意図しないキーワードでの表示を防ぐことができます。また、意図しないキーワードでのクリック数も防ぐことができるため、費用を抑えることができます。
現在配信しているもので、ターゲット層と異なるユーザーにクリックされているものがあれば、それも除外キーワードに設定することをおすすめします。
【方法②】マッチタイプを利用する
マッチタイプを利用することで、広告を配信するユーザーを細かく設定することができます。リスティング広告で利用できるマッチタイプは以下の3種類です。
- 部分一致:ユーザーの検索キーワードと広告の出稿キーワードに、関連性があった場合に広告が表示される
- フレーズ一致:ユーザーの検索キーワードと同じ意味の内容を含む場合に表示
- 完全一致:ユーザーの検索キーワードと広告の出稿キーワードが完全に一致している場合に広告が表示
これらのマッチタイプを利用することで、費用対効果を高めることができます。
【方法③】ロングテールキーワードで出稿する
広告の出稿キーワードを競合の多いキーワードでなく、ロングテールキーワード※1で出稿する方法があります。
※1=複数のキーワードで構成された複合キーワードのこと 例:「テレビ 国産 ○○インチ」
ロングテールキーワードで出稿した場合、検索回数は少なくなるものの、コンバージョン(CV)につながりやすいユーザーが検索をすることになるため、費用対効果を高めることができます。
【方法④】配信対象を限定する
リスティング広告の費用対効果を高めるためには、無駄な出費を抑えるために配信対象を限定する必要があります。しかし、除外の配信対象設定したのに実はターゲット層だったということが起こらないためにも、ユーザーのニーズに関して正確に理解しておく必要があります。
例えば、若年層をターゲットとしているサービスの広告を配信する場合、高齢層に広告を配信しても成果にはつながりにくいでしょう。
このように、成果につながる見込みのない層を配信対象から除外することによって、無駄なクリック数が減り費用を抑えることができるため、費用対効果が高くなります。
【方法⑤】配信日時を設定する
リスティング広告を運用する際は、ターゲット層となるユーザーの行動を分析して、配信日時を設定してきましょう。
例えば、ターゲット層となるユーザーに会社員が多い場合「朝8時~夕方6時」に広告を配信したとしても、多くのユーザーは勤務中のため広告を見ることができません。一方で「夕方6時~夜9時」と設定した場合、ターゲット層であるユーザーが広告を見る可能性が増えるため、成果が出やすいといえるでしょう。
【方法⑥】品質スコアを上げる
品質スコアは、登録キーワードと広告の関連性・ランディングページの利便性・推定クリック率の高さなどを総合的に評価して決まるもので、広告ランクを決めるうえで重要な指標となります。
広告の掲載順位は、「広告ランク」と「クリック単価」によって決まるため、品質スコアを上げ、広告ランクを上げることができれば、クリック単価を抑えることができます。
品質スコアが上がると、同時にコンバージョン率も増加傾向になることから、費用対効果を上げることができる方法であるといえます。
【方法⑦】撤退ラインを決めておく
運用において、さまざまな施策を行ったとしても成果につながらないこともあります。その際に、撤退ラインを決めておくことで、リスクを軽減することができます。
撤退ラインの決め方としては、「成果が出なかったら」など抽象的なものでなく、「クリック数○○回以下」など具体的な数字を用いて決めるようにしましょう。
ただし、成果は、運用開始からすぐに表れないこともあるため、最低でも3か月間は分析や改善を繰り返し行うことをおすすめします。
まとめ
今回はリスティング広告の相場や費用対効果を高める方法について解説させていただきました。
費用対効果を高めるうえで重要なことは、広告費用を抑えることです。
本記事で解説した【費用対効果を高める方法】を参考にし、効率的に成果を上げることができる運用を行いましょう。
弊社は、Google広告、Yahoo!プロモーション広告の代理店として広告運用しております。
リスティング広告の効果的な運用で、お客様のビジネス成長をサポートします。
詳細やお見積りのご要望には迅速に対応いたしますので、お気軽にお問い合わせください。