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予算を賢く使う!リスティング広告でエリア指定をする方法と注意点

コラム:2024年9月6日

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リスティング広告は、エリア指定を行って配信できる広告媒体です。

広告配信を行うとき、ビジネスモデルによっては、範囲や地域を絞り込んで実施した方が効果の出るケースがあります。

わかりやすい例が実店舗を運営するビジネスモデルです。
実店舗は来店してもらわなくてはいけないので、必然的に来店できる範囲に住む人や、頻繁に行き来する人に広告を届ける必要があるからです。

本記事では、リスティング広告のエリア指定や地域ターゲティングの概要と種類について紹介します。
また、Google・Yahoo!それぞれの具体的な設定方法、判定基準や注意点も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

リスティング広告を掲載するエリアは指定できる

リスティング広告は、GoogleやYahoo!の検索画面に表示できるテキストタイプの広告媒体です。
ユーザーが検索するキーワードに合わせて表示されるので「検索連動型広告」とも呼ばれ、クリックされるたびに料金が発生するクリック課金制が採用されています。

地域ターゲティングを行って配信すれば、特定のエリアに住んでいる、もしくはよく訪れるユーザーにだけ広告を届けることが可能です。
明確なニーズをもって検索するユーザーのキーワードに連動できるという特性も合わさって、高い集客効果や多くのコンバージョン獲得につなげられます。

さらに、ターゲットに合わせて配信する時間や曜日も指定できるので、費用対効果の運用が可能です。

「地域ターゲティング」とは

リスティング広告の地域ターゲティングは、実店舗を運営するビジネスモデルやその他の対象エリアが明確なビジネスモデルでの集客に役立ちます

地域ターゲティングを使うと、以下のような配信が可能です。

  • 大阪府・兵庫県に住むユーザーにのみ広告を配信する
  • 神奈川県の横浜に住むユーザー、よく訪れるユーザーはもちろん、神奈川県の横浜に強い興味や関心を持つユーザーにも広告を配信する

実際に住んでいるユーザーやその場所をよく訪れるユーザーだけでなく、遠方に住んでいるけど強い関心を持っているユーザーなどにも、広告を配信できるのが地域ターゲティングです。

広告掲載の対象地域を絞り込む Google広告ヘルプ

リスティング広告におけるエリア指定の種類

リスティング広告のエリア指定の種類は以下のとおりです。

出稿サービス指定法の種類
Google広告任意の地点/半径によって指定する
Yahoo!検索広告任意の地点を指定する

この項目では、以下の内容を紹介します。

  • 任意のエリアを指定する(Google/Yahoo!)
  • 半径で指定する(Google)

任意のエリアを指定する(Google/Yahoo!)

Google広告の任意エリアの指定では、広告の配信対象エリアを国や都道府県などに絞り込めます

具体的には以下のとおりです。

  • 国を指定すると国内全土に広告を配信可能
  • 複数の国を指定して広告配信することも可能
  • 都道府県・市町村(一部の地域をのぞく)を指定しての配信も可能

Yahoo!検索広告の任意エリアの指定でも、上記のような配信地域の指定が可能です。
また、配信対象地域だけでなく配信対象から除外したい地域も指定できるため、広告費の浪費を防げます

ニーズに合わせて都道府県や特定の市町村をターゲティングして広告を配信すれば、効率的な集客ができるとともに、費用対効果の高い運用も可能になります。
地域ターゲティング Google

半径で指定する(Google)

半径で指定する地域ターゲティングは、Google広告のみの機能です。
自分で中心となる地点を選び、そこから一定の半径を範囲として、地域を絞り込むことが可能です。

任意のエリアよりもさらに細かく範囲を設定し、その範囲内にいるユーザーに向けて広告を配信できます。
半径の範囲は、5kmや10kmといった距離で指定できます。

これにより、「○○町だけ」や「○○区だけ」、もしくは「○○町の半分だけ」といった広告配信が可能です。

【Google広告】地域ターゲティングの設定方法

この項目では、Google広告の地域ターゲティングの設定方法を紹介します。

  • 任意のエリアを指定する場合
  • 半径で指定する
  • 「エリア指定」と「半径指定」の併用もおすすめ

任意のエリアを指定する場合

任意のエリアを指定する方法は以下のとおりです。

①Google広告の管理画面に入って左側のキャンペーンをクリックし、メニューの項目から地域を選びます。
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②編集したいキャンペーン名を選び、青いボタンをクリックしてください。
グラフィックス2

住所が選択されていることを確認し、対象とする地域を入力のテキストボックスに設定したい地域を入力します。
グラフィックス3

④地域設定が完了すると、広告を配信できるエリアが表示されます。

複数の地域を対象にしたい場合は、場所を一括で追加を選んでチェックを入れてから地域を入力してください。
最大1,000個まで設定できます。

ただ地域によっては、配信対象に指定できない場合があるので注意してください。

半径で指定する

半径で指定する場合は、以下の3つの方法があります。

  • 地名・住所・郵便番号などから半径指定する方法
  • 店舗や施設の名称から半径指定する方法
  • 任意の場所にピンを立てて半径指定する方法

「地名・住所・郵便番号などから半径指定する方法」と「店舗や施設の名称から半径指定する方法」は以下のとおりです。

①編集したいキャンペーン名を選ぶところまでは前項と同じ手順です。
②地域の画面で住所が選ばれている部分を、下記画像のように範囲に変えてください。
地名、住所、または座標を入力するのテキストボックスに、指定したい地名・住所・郵便番号店舗・施設の名称を入力します。
距離の単位をマイルKmで指定すると完了です。
グラフィックス4

「任意の場所にピンを立てて半径指定する方法」は以下のとおりです。

①地域の画面で住所が選ばれている部分を範囲に変えるところまで進めます。
②マップにある青い「ピンモードを選びます。
③下記画像のように、ピンモードの下に白いテキストボックスが表示されるので距離を入力し、半径の中心にしたい場所にピンを立ててください。
④青字で表示される目標を選ぶと設定が完了します。
グラフィックス⑤

広告の対象地域を設定する Google広告

「エリア指定」と「半径指定」の併用もおすすめ

地域ターゲティングでは、「エリア指定」と「半径指定」を併用するのもおすすめです。
併用することでより細かく、精度の高い地域ターゲティングが可能になります。

具体的には、特定の地域とその周辺地域を同時にターゲティングすることで、幅広いユーザーに効率よく広告を表示することが可能です。

たとえば東京の渋谷区に店舗があって最寄り駅は新宿駅になる場合、エリア指定で「東京の渋谷区」を設定し、新宿駅を含む地域を半径指定するイメージです。

これにより、渋谷にある店舗に興味があるユーザーと今、新宿にいるユーザーの両方に広告を配信できます。

【Yahoo!広告】地域ターゲティングの設定方法

この項目では、Yahoo!広告の地域ターゲティングの設定方法を紹介します。

  • 検索広告(旧:スポンサードサーチ)
  • ディスプレイ広告(YDA)

検索広告(旧:スポンサードサーチ)

Yahoo!広告の検索広告での指定方法は以下のとおりです。

①Yahoo!広告の管理画面でキャンペーン地域の順に選びます。
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②青い編集ボタンを選んでください。
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③地域編集の画面で設定対象の部分を地域名にし、地域を指定して配信を選ぶと都道府県の一覧が表示されます。
配信したい都道府県の配信部分にチェックを入れてください。
グラフィックス8

④青い設定ボタンを選んで完了です。

ディスプレイ広告(YDA)

ディスプレイ広告(YDA)の設定方法は以下のとおりです。

①検索広告での青い編集を選ぶところまで進めます。
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グラフィックス10

②地域編集の画面で設定対象の部分をリタゲ‐Webにし、地域を指定して配信を選ぶと都道府県の一覧が表示されます。

③配信したい都道府県の左側にチェックを入れてください。
グラフィックス11

設定を押すと完了です。

都道府県の右側にあるプルダウンを押すと、さらに細かく市や区を指定できます。

地域ターゲティングの判定基準

この項目では、地域ターゲティングの判定基準について紹介します。

  • 【基準①】IPアドレス
  • 【基準②】デバイスの位置情報
  • 【基準③】ユーザーの関心対象地域

【基準①】IPアドレス

判定基準のひとつ目は、IPアドレス(※1)です。

※1「IPアドレス」
”Internet Protocolの略。インターネットに接続するすべてのデバイスに割り振られる固有番号”

IPアドレスを使った判定が、もっともスタンダードな手法です。

ユーザーが自分のパソコンやスマートフォンからインターネットにアクセスすると、IPアドレスによって現在地を調べることが可能です。

【基準②】デバイスの位置情報

判定基準の二つ目は、デバイスの位置情報です。
IPアドレスを活用するときと同じようなイメージで、ユーザーの位置情報を取得できます

位置情報を取得する方法は以下のとおりです。

  • GPS:設定をオンにしていると人工衛星がユーザーの現在地を調べる。場所によって精度が異なり、見通しの良い場所では精度が高く、ビル街や地下では誤差が生じやすい
  • Wi-Fi:設定をオンにしていると、Wi-Fiルーターに接続しているモデム機器のIPアドレスによって位置を判断できる
  • Bluetooth:デバイスのBluetoothを有効にしていると、Bluetooth発信信号で正確な位置情報を取得できる
  • セルID(基地局)による位置情報データベース:Wi-Fi、GPSが使用不可の場合に使用。基地局のIPアドレスでユーザーの位置を判断する

セルIDによる位置情報データベースの場合、広い範囲に電波を飛ばすので、実際のターゲットエリアとは異なる位置にいるユーザーに広告を配信してしまう可能性があります。

【基準③】ユーザーの関心対象地域

地域判定するための基準の三つ目は、ユーザーの関心対象地域です。
ターゲットエリアに実際にユーザーがいなくても、その地域に関心や興味を持っているユーザーがいれば広告を配信できます

Googleが、ユーザーの関心対象地域を判別している方法を引用すると以下のとおりです。

  • 地域を特定できる検索語句
  • 関心を示している地域を特定できる過去の検索履歴
  • ユーザーの過去の所在地
  • 広告が表示されているウェブサイトの内容。ただし、ページ内に地域情報があったとしても、ユーザーがその地域に関心を持っているとは限りません
  • Google マップやモバイル Google マップで検索している地域
  • Google の検索結果に特定の地域を設定している場合

引用:対象地域の設定 Google広告

たとえば、北海道に住むユーザーが沖縄について検索すると、そのユーザーは沖縄に関心を持っていると判断されます。

また、札幌市をターゲットエリアにした場合、札幌市近郊にいるユーザーにも広告が表示されるケースもあります。

リスティング広告でエリア指定する際の注意点

この項目では、リスティング広告でエリア指定する際の注意点を紹介します。

  • 【注意点①】広告の配信量が減少する
  • 【注意点②】ギリギリ配信できない区域ができてしまう
  • 【注意点③】配信されるユーザーエリアが不正確なこともある
  • 【注意点④】エリアの絞り込みには限界がある

【注意点①】広告の配信量が減少する

注意点のひとつ目は、広告の配信量が減少することです。
配信地域を絞り込むと無駄な広告配信を防げますが、その分、全体の配信量が減る可能性があります

広告を届けるユーザーの総数も減ることになるので、獲得できるはずだったコンバージョンや集客効果を得られない可能性もあります。

また、配信量が少な過ぎると、せっかく多くの予算を用意しても消化しきれない危険性もあるので注意してください。

【注意点②】ギリギリ配信できない区域ができてしまう

注意点の二つ目は、ギリギリ配信できない区域ができてしまうことです。
特に、指定した地域の境目となる場所を取りこぼしてしまう危険性があります

広告運用の費用対効果を意識し過ぎて、指定地域や範囲を絞り込み過ぎないようにしましょう。

狙ったユーザーに確実に広告を届けられる絞り込みを行うのが重要です。

【注意点③】配信されるユーザーエリアが不正確なこともある

注意点の三つ目は、配信されるユーザーエリアが不正確なケースもあることです。
ユーザーの判別や地域ターゲティングの判定は、ユーザー設定や使っているデバイス、ユーザーの検索行動などから推定しているだけなので100%正確ではありません

また、設定した地域や範囲の境目にいるユーザーを正確に認識できないケースもあるため、位置情報で判別する方法でも誤差は生じます。

さらに、指定地域や範囲から完全に外れているユーザーに広告を配信してしまうケースもあります。

これらのことから、「地域ターゲティングには誤差が生じる可能性がある」ことを十分意識しておくことが重要です。

【注意点④】エリアの絞り込みには限界がある

注意点の四つ目は、エリアの絞り込みに限界があることです。
Google広告では、ユーザーのプライバシー保護のため、地域ターゲティングできる範囲に制限を設けています

これにより、制限を超える範囲での狭い地域のターゲティングはできません。

面積が小さ過ぎる地域や人口の少ない地域のターゲティングなどもできない可能性があります。

まとめ

リスティング広告では、地域ターゲティングを行うことによって、狙いたいユーザーにピンポイントで広告を届けられます。
方法には、任意のエリアを指定するケースと中心点を設定して半径で指定するケースがあり、これらを併用することが可能です。

うまく使いこなせば、大きな集客効果が得られて、コンバージョンの獲得数アップにもつなげられるでしょう。

ただ、地域を絞り込むことによる広告配信量の減少、境目にいるユーザーを取りこぼす可能性、エリアの絞り込みに限度があるといった注意点もあります。

これらの注意点に対応しながら地域ターゲティングを行う自信がない場合は、プロの広告代理店に相談するのがおすすめです。

弊社も、リスティング広告をメインとするWeb広告の運用全般に実績のある代理店です。
また広告運用以外でも、SEO対策などのWeb集客手法に長けています。

「店舗を複数運営しているが集客がうまくいかない」
「地域密着型のビジネスを行っているが、うまく集客できない」

上記のような悩みがある人は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

地域ターゲティングを活かした運用について問合せる

 

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この記事を監修した人

株式会社Hew One’s Way(ヒューワンズウェイ)のマーケティング部

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