重複コンテンツを作成するとSEOのペナルティの対象になる?

こんなお悩みはありませんか?
「うっかり重複コンテンツを出してしまった・・・。サイト全体のSEOにペナルティが出てしまうのでは・・・?」
このような不安をお持ちでしたら、ご安心下さい。
悪質なスパムでも無い限り、重複コンテンツにペナルティはありません。
この記事では
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- 重複コンテンツにペナルティがない理由
- 重複コンテンツによって引き起こされる小さな問題
- 問題のない重複コンテンツの例
- ペナルティのある「無断で複製されたコンテンツ」の例
- 重複コンテンツを解消する方法
を詳しく解説します。
ご参考になれば幸いです。
重複コンテンツにペナルティはない
※Google および Google ロゴは Google LLC の商標です。
悪質な場合を除き、重複コンテンツに対してペナルティはありません。
例えば、以下のケースは、ペナルティにならないと考えて問題ないです。
- 同じ内容のサイトが2つ存在している
- 他サイトを参考にして自分の頭で考えて記事を書いている
- 他サイトに何かしらの付加価値を与えて公開している
- 正しい方法で他サイトを部分的に引用し、より深く説明している
重複コンテンツへのペナルティについて言及しているGoogle公式のドキュメントがありますので、下記に引用させていただきます。
”Let’s put this to bed once and for all, folks: There’s no such thing as a “duplicate content penalty.” At least, not in the way most people mean when they say that.
(直訳:皆さん、これはきっぱりと終わりにしましょう。「重複コンテンツのペナルティ」などというものは存在しません。少なくとも、ほとんどの人がそう言うときの意味はそうではありません。)”
上記のように、重複コンテンツに関して「基本的にペナルティはない」とキッパリ発表しています。
重複コンテンツによるペナルティを、必要以上に気にすることはないでしょう。
重複コンテンツとは
そもそも重複コンテンツとは、何を意味するのでしょうか。
Google公式ドキュメントである「重複コンテンツに巧みに対処する」の記事では
”重複コンテンツとは通常、他のコンテンツと完全に一致するか、かなり類似している、ドメイン内またはドメイン間でのコンテンツの実質的なブロックを指します。”
と解説されています。
分かりやすく言えば、
重複コンテンツは、「あるコンテンツとほぼ同じコンテンツ」という意味です。
例として、ほぼ同じコンテンツが生まれるケースは
「誤って同じ記事を2回投稿してしまった!」
「2つの異なるECサイトで、全く同じ商品説明をしてしまった!」
「他サイトを転載している」
等が挙げられます。これらはすべて重複コンテンツに含まれる可能性が高いです。
2つのページ内容がほぼ同じであれば、重複コンテンツに当たるのです。
多くの重複コンテンツは悪者ではない
とはいえ、Googleは重複コンテンツを悪者扱いしません。
その理由は、コンテンツを何度も複製できるインターネットの世界では、重複コンテンツが当然のように存在するためです。
Googleの公式Youtubeチャンネルでは、重複コンテンツについて以下のように述べられています。
”It’s important to realize that if you look at content on the web, something like 25% or 30% of all the web’s content is duplicate content.
(直訳:これに気づくことは重要なのですが、もしあなたがWebコンテンツを見てみると、すべてのWebコンテンツの25%から30%は、重複コンテンツです。)”
他のページから段落を抜き取って引用したり、リンクをコピー&ペーストしたりする行為は、日常茶飯事です。このように意図せず重複コンテンツが生まれてしまうことはよくあるため、Googleは重複コンテンツを悪者扱いしないのです。
Googleが重複コンテンツを他と分ける理由
Googleが重複コンテンツを他のコンテンツと分けている理由は、検索結果に、似たようなコンテンツばかりが表示されることを防ぐためです。
1つの検索結果に対して、複数の全く同じようなコンテンツがあると、ユーザーがイライラしてしまうでしょう。
そもそもGoogleは、全く同じようなコンテンツを価値がないものと見なしています。
そのため、Googleの検索結果では、同一ページの全く同じようなコンテンツは表示されません。例えるなら、重複コンテンツ同士のうち片方は1ページ目に、もう片方のページは4ページ目に表示されるようなイメージです。
Googleはユーザーを第一に考える検索エンジンを目指しています。そのためGoogleは重複コンテンツかどうかを判別して、1つの検索結果に色々な種類のサイトを表示しているのです。
重複コンテンツによって引き起こされる小さな問題
重複コンテンツによって、3つの小さな問題が引き起こされる場合があります。
これらの問題は大規模なサイトになるほど気にする必要がありますが、小規模なサイトにとってはどれも些細な問題でしょう。
①どちらの重複コンテンツが上位に選ばれるのかが不明
自分のサイト内で2つの重複コンテンツを作ってしまった場合、必ずしも自信がある方の記事が上位に来るとは限りません。その理由は、重複コンテンツのうち、どちらを上位表示させるかは、Googleのアルゴリズムによって決定されるからです。
ただし、「どちらの重複コンテンツが上位に選ばれるのか」という問題は、サイトの運用にあまり大きな影響はないと考えられます。
その理由は、重複コンテンツだと判断された2つの記事は、内容はほぼ同じと考えられるからです。どちらが正規ページとして選ばれても大きな問題はないでしょう。
②クロールバジェットが無駄に使用される
クロールバジェットとは、Googleのクローラーがページを回遊するときに必要な時間とリソースのことを指します。
重複コンテンツが自サイトに大量に存在すると、クロールバジェットが無駄に使用される可能性があります。
ただしサイト規模が小さいと、クロールバジェットの無駄遣いは無視してもよい問題です。その理由は、Google検索セントラルで「重複していないコンテンツ数が1万ページ以下であれば、重複コンテンツによるクロールバジェットについて、特に気にする必要はない」といった内容が述べられているためです。
③SEOの強さが分散してしまう
被リンク数などのSEOを強くする要素が、重複コンテンツ同士で分散してしまうおそれがあります。
そもそも、Googleは重複コンテンツを「劣ったコンテンツ」と「正規ページ」に大別しています。
もし「劣った」重複コンテンツに被リンク数が偏った場合、本来伸ばしたかった記事にアクセスが集まりにくくなる可能性があります。
しかしGoogleのアルゴリズムにより、多くのアクセスは正規ページに流れます。引用されるページもアクセスの集まる正規ページに集中する可能性が高いため、気にする必要はないと考えられます。
ペナルティのない重複コンテンツのパターン
ペナルティの対象ではないパターンは、以下のとおりです。
①全く同じ2つのページが存在する場合
全く同じ2つのページが存在する場合、重複コンテンツとみなされる可能性が高いです。重複コンテンツと見なされた場合、Googleは以下の対応を取ります。
- 重複している2つのコンテンツを、客観的に見て「優れている方」「劣っている方」の2つに分けます。
- 優れている方は正規ページと見なされ、優先的に表示されます。
- 一方、劣っている方は正規ページとは異なる検索順位で表示されます。
上記のような対応にとどまります。
また、重複コンテンツを作ったとしても、Googleから直接のペナルティはありません。例えば、サイト全体のSEOの順位が下がったり、サイトが検索結果に表示されなくなったりすることはありません。その理由は、インターネットの世界では、同じページが2つ以上存在することは珍しくないためです。
②他のサイトの情報を元に分かりやすく解説する場合
他のサイトの情報を基に分かりやすく解説したものは、重複コンテンツに該当しない可能性が高いです。
重複コンテンツとは、「あるコンテンツとほぼ同じコンテンツ」というものです。ここでいう「ほぼ同じ」とは、コピー&ペーストしたと思われるほどの類似性を持つものを指していると考えられます。
他サイトの内容を改変する場合、重複コンテンツに該当しない可能性が高いです。
③引用する場合
良質なコンテンツを作るために他の記事を引用することは、ペナルティの対象になりません。正しい引用は、記事に説得力を持たせることができます。
ただし、引用文がコンテンツ全体を占める場合、重複コンテンツだとみなされる可能性が高いです。重複コンテンツを量産し、検索順位を操作しようという悪意が確認された場合、ペナルティの対象となる可能性があるので注意してください。
ペナルティの対象になる重複コンテンツ
Googleは、ペナルティの対象になる重複コンテンツを「無断で複製されたコンテンツ」と呼んでいます。「無断で複製されたコンテンツ」はスパムと認識され、ペナルティの対象となる可能性が高いです。
下記は、「Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー」で紹介されている「無断で複製されたコンテンツ」の例です。
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他のサイトのコンテンツをコピーし、元のソースを引用することさえせず、独自のコンテンツや価値を加えずに転載しているサイト
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他のサイトのコンテンツをコピーし、(語句を類義語に置き換えたり自動化された手法を使用したりして)若干の修正を加えたうえで転載しているサイト
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ユーザーに対してなんらかの形で独自のメリットを提供することなく、他のサイトからのコンテンツ フィードをそのまま掲載しているサイト
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ユーザーに実質的な付加価値を提供することなく、他のサイトの動画、画像、その他のメディアなどのコンテンツを埋め込んだり編集したりしているだけのサイト
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上記のリストを見てみると、一貫して「元の情報に付加価値を与えない」ことが問題だということが分かります。
つまり、以下の行為がペナルティの対象となる可能性が高いです。
- 情報源を正しく引用しないこと
- 単語や言い回しだけ言い換えること
- ChatGPT等を用いて、他記事の内容をわずかに修正して投稿すること
- 他サイトの内容をただ単に一覧表示すること
以上の行為には、十分注意してコンテンツ作成を行いましょう。
重複コンテンツを直す効果的な3つの方法
重複コンテンツを適切に処理する3つの方法があります。Google検索セントラルで解説されている3つの方法を、効果の高い順に紹介します。
①リダイレクト 効果:★★★★★
リダイレクトとは、ページを読み込んだ瞬間に他のページへ遷移させることを指します。
重複コンテンツを直す方法としては、最も高い効果を発揮します。
重複コンテンツから正規のページにリダイレクトさせることで、「遷移先のコンテンツが正規のコンテンツである」とGoogleに強く示すことができます。
リダイレクトの中で最も簡単な方法は、HTMLの内で、以下のコードを追加するやり方です。赤字の部分をコピー&ペーストしてご使用下さい。
【重複コンテンツのHTML】
<!doctype html>
<html>
<head>
<meta http-equiv=”refresh” content=”0; url=正規ページのURL”>
<title>Example title</title>
<!–…–>
②カノニカル要素を含める 効果:★★★★
カノニカル(canonical)要素とは、「別のページが正規のページである」と示すHTMLタグのことを指します。リダイレクトとは異なり、カノニカル要素を使えばページを遷移させることなく正規ページを指定することができます。
カノニカル要素のシグナルの強さは、リダイレクトの次に高いです。
また、カノニカル要素とリダイレクトを併用することで、より高い効果が見込めます。
以下にサンプルコードを載せておりますので、赤字の部分をコピー&ペーストしてご使用下さい。
【重複コンテンツのHTML】
<html>
<head>
<title>Explore the world of dresses</title>
<link rel=”canonical” href=”https://example.com/dresses/green-dresses” />
<!– (他の要素) –>
</head>
③サイトマップに含める 効果:★★
サイトマップとは、自分のサイトのリンクを一覧表示させたもののことをいいます。
これをGoogleに提出することにより、「サイトマップ内にあるURLが、正規のURLです」とクローラーに伝えることができます。
リダイレクトやカノニカル要素に比べると、シグナルの強さは落ちます。
【手順】
- サイトマップを作成します。
- サイトマップに表示させたい方のURLを入れ、重複コンテンツを除外します。
- サーチコンソールからサイトマップをGoogleに提出します。
WordPress、Wix、BloggerなどのCMSをお使いの方は、基本的にURLの末尾に「/sitemap.xml」を足すとサイトマップが表示される場合が多いです。
例: https://(あなたのサイト名.ドメイン)/sitemap.xml
まとめ
重複コンテンツには、基本的にペナルティはありません。
その理由は、重複コンテンツが存在することが自然なことであるためです。Googleも、重複コンテンツを上手く仕分けるアルゴリズムを備えています。
しかし、重複コンテンツによって生じる、以下の問題があります。
- どちらの重複コンテンツが上位に選ばれるのかが不明
- クロールバジェットを余分に使う
- SEOの強さが分散してしまう
いずれも小さな問題ですが、大規模なサイトになってくると対処する必要が生まれます。
重複コンテンツを直す最も効果の高い方法は、下記の3つです。
- リダイレクト
- カノニカル要素を含める
- サイトマップに含める
重複コンテンツに上手く対処しながら、サイト運営をしていきましょう。
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